2010年1月には、TransferJet対応製品としてデジタルカメラ2機種やPCがソニーから発売された。当初TransferJetを利用するには、対応カメラに加えて対応メモリースティックが必要なほか、非対応PCでの取り込みには別途クレードルが必要だった。
2012年にはTransferJet機能を内蔵したデジタルカメラ「DSC-TX300V」が発売。内蔵化によって専用メモリースティックが不要になり、市販のSDカードでもTransferJetを利用できるようになったことで利便性が広がった。
DSC-TV300V発表に続き、ソニーがTransferJet対応のデジタルカメラ4機種を発売。しかし、DSC-TX300VがTransferJet対応「内蔵」だったのに対し、この4機種はTransferJet対応メモリースティックが必要な「対応」とスペックダウン。そしてTransferJet対応のデジタルカメラはこの4機種が最後のモデルとなってしまった。
対応デジタルカメラの新製品が止まったことで、TransferJetも終了したかに思われたが、2013年以降は新たな形でTransferJetが姿を見せる。
2013年12月には、東芝がTransferJet対応のUSBアダプターを発売。スマートフォン用のMicro USBタイプとPC用のUSBタイプの2モデルを組み合わせることで、スマートフォンとPCの間で高速なファイル転送を実現した。
2015年3月には、iOSに対応したLightningアダプターが発売され、AndroidとiOSというスマートフォンの両対応を実現。6月にはTransferJet対応のSDカードが発売され、どのデジタルカメラでもTransferJetの高速ファイル転送が利用できるようになった。
さらに2015年には、NTTドコモの夏モデルとして、世界で初めてTransferJetを内蔵したスマートフォン「ARROWS NX F-04G」を富士通が発売。その後2015-2016冬春モデルとして発売した「arrows NX F-02H」でも引き続きTransferJetを内蔵した。
しかし、TransferJetに対応したスマートフォンはこの2機種までで、同じ富士通の次モデルではTransferJetは搭載されていない。そして2015年の新製品ラッシュがうそだったかのように、TransferJetに対応した新製品は現在まで発売されていない。
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