Appleは、プライバシーのページで「Building a Trusted Ecosystem for Millions of Apps」(PDF)を公開した。多層構造のセキュリティとApp Storeの保護機能によりユーザーデータを管理し、マルウェアから身を守ることができることを紹介している。
Appleはこの文書の中で次のように説明している。
iPhoneは、ユーザーが最も機密性の高い個人情報を保存する、非常にパーソナルなデバイスで、iOSのエコシステム上でセキュリティとプライバシーを維持することは、ユーザーにとって非常に重要なことだ。
しかし、一部の人々は、AppleがApp Store以外の場所で、直接ダウンロードやサードパーティのアプリケーションストアを通じたアプリケーションの配布をサポートすることを求めている(このプロセスは「サイドロード」とも呼ばれる)。
直接ダウンロードやサードパーティのアプリケーションストアを通じたサイドロードをサポートすることは、iPhoneの安全性を高めてきたプライバシーおよびセキュリティの保護機能を破壊し、ユーザーを深刻なセキュリティリスクにさらすことになる。
欧州の規制機関は、1日当たり23万件の新しいモバイルマルウェアの感染を報告している。
過去4年間で、Android端末はiPhoneに比べて15倍から47倍ものマルウェアに感染している。
ある大手セキュリティ企業では、顧客のAndroidモバイル端末に対して、月に600万件近くの攻撃が検知されていた。
まれに、不正なアプリや悪意のあるアプリがApp Storeに登場することがあるが、Appleはそのアプリを発見した時点で削除し、今後の派生アプリをすべてブロックすることで、他のユーザーへの拡散を防いでいる。サードパーティー製アプリストアからのサイドロードがサポートされていれば、悪質なアプリは単にサードパーティ製ストアに移行し、消費者のデバイスに感染し続けることになる。
Appleは、全てのアプリケーションがApp Storeで提供される前に、そのアプリケーションにマルウェアが含まれていないこと、およびユーザーに正確に説明されていることを確認し、有害であることが判明した場合にはApp Storeから速やかに削除し、将来の亜種の拡散を制限することで、エコシステムのセキュリティを保護している。
直接ダウンロードまたはサードパーティーのアプリストアを介したサイドローディングは、Appleのセキュリティおよびプライバシー保護を弱体化させるものであり、ユーザの利益にはならず、ユーザーのセキュリティとプライバシーを守ることにはならない。
2007年10月にスティーブ・ジョブズ氏は、2008年2月にiPhone、iPod touch用ソフト開発キット提供すると発表した中で「私たちは同時に2つの正反対のことをしなければならない。先進的でオープンなプラットフォームを開発者に提供しつつ、iPhoneのユーザーをウイルス、マルウェア、プライバシーの侵害などから守らなければならない」と述べている。
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