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日常生活に防災要素を取り込む「防災スタイル」を定着させようデジタル防災を始めよう(1/3 ページ)

» 2022年01月31日 19時43分 公開
[戸津弘貴ITmedia]

 この連載「デジタル防災を始めよう」で、2021年は「マイタイムライン」を意識するような提案をしてきたが、2022年は「防災スタイル」も意識してもらえるような記事をお届けしたい。

 防災スタイルとは、日常の中の防災。普段の生活の中に防災要素を取り込み、日常で使っているアイテムをそのまま災害時に活用するなど、普段の生活から災害時の避難生活にシームレスに移行できるような取り組みだ。

 ポータブル電源を備えてアウトドアで活用し、停電などに備えつつ電気式湯沸かしポットなど日常でも省エネ(省資源)アイテムを利用する、災害時でも限られた備蓄で凌げる環境を整えるなど、意識しなくても自然にできることがいい。

 模様替えや引越しなどの機会に家具の配置を改めたり、適切な固定を行うなどの対策を行うのもよいだろう。「防災」のためだけに準備や対策を行うのはハードルが高いしコスパが悪く感じるが、日常の中で「防災を意識」した行動や選択をするならば、今日からでもできる。

 例えば食器を割れないもの中心にすれば、食器棚は転倒対策するだけでいいし、アウトドア用と兼用するのもいいだろう。

身近なところから始めるデジタル防災

 ヤフーとLINEが、地震から命を守る初期行動を身につける「全国一斉シェイクアウト訓練」を1月17日に実施したが、これにはデジタル防災の側面がある。

 訓練は1995年に発生した「阪神・淡路大震災」を忘れないため1月17日に実施された。午後7時に「Yahoo!防災速報」(iOS版、Android版)、LINE公式アカウント「LINEみんなで考える防災」から訓練を呼び掛ける通知が届き、ユーザーはその通知から特設サイトに遷移することで、訓練に参加できた。通知を受け取らなくても、直接特設サイトにアクセスして訓練を行うことも可能だった。

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