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転んでもタダでは起きない Apple Watchだけじゃない、転倒検出機能が注目される理由【新連載】プラマイデジタル(2/3 ページ)

» 2022年02月26日 08時15分 公開
[野々下裕子ITmedia]

広がる転倒検出対応製品

 例えばビデオモニタリングでは、動画をAIで画像解析して転倒検知できる製品が増えている。介護や医療施設以外に工場や倉庫の安全管理で導入が進んでいる。

 圧力センサーとモーションセンサーは、介護・医療施設に導入して転倒を検知する実証実験が行われているが、コストがかかるので、手軽なモーションセンサーがいろいろ登場している。赤外線レーダーからミリ波レーダー、Bluetoothまでさまざまなタイプがあり、呼吸、心拍なども同時に検知できる。

 CES 2022のイノベーション・アワードを受賞したSengledの「Smart Multi-Color A19 Bulb with Health Monitoring Radar」は、照度や色をコントロールできるスマート電球にFMCW(周波数変調連続波)レーダーを搭載し、睡眠、心拍、体温などのバイタルサインを計測できるようにした。独自のAIアルゴリズムで転倒を検知して通知する方法も用意されている。

photo Sengledの「Smart Multi-Color A19 Bulb with Health Monitoring Radar」

 インテリジェントホームモニタリングシステムでは、積水ハウスが家全体をセンサー化して入居者の安全を守るプロジェクトを開始している。急性疾患早期対応ネットワーク「HED-Net」は、室内で倒れた場合の検知に加え、声で呼びかけて確かめる方法を採用している。ここでも鍵になるのは人体の異常を検知するアルゴリズムで、実際の家で1年間テストモニタリングを行い、機能を検証している。

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「在宅時急性疾患早期対応ネットワーク HED-Net」紹介動画

 転倒検知機能を搭載したウェアラブルデバイスはApple Watch以外にも多数あり、セコムが開発する「セコム・マイドクターウォッチ」は、転倒を検知して一定時間身体の動きが感知できない場合、連携したスマートフォンを通じて緊急通知を行う。

photo セコム・マイドクターウォッチ

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