ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >

キヤノンの「小さい・軽い・安い」の三拍子そろったレンズは侮れない荻窪圭のデジカメレビュープラス(3/4 ページ)

» 2022年04月30日 08時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 なぜそんなに軽くて安いかというと、当然1つ1つのレンズの質や鏡筒の材質、さらに防塵防滴構造ではないということ。そして開放F値が広角端でF5.6、望遠端ではF8と暗いこと。

 望遠端で開放がF8ってのはネックにならないのか。

 答えは簡単。「ISO感度を上げればいいじゃん」。

曇天下で1/1000秒で撮影したアオサギ。よく見ると餌をとったあとでクチバシからなんかはみでてる。ISO2000まであがったけど、このくらいならOk
レンズが軽いので「あ、飛んだ」と思ってもさっと追えるのがいい。しかも動物優先AFにしておけば勝手にフォーカスも合ってくれるのだ

 昼間ならシャッタースピードを1/2000秒とかに上げてもISO3200もあればいける。

 ああ、これは日常的に持ち歩ける望遠ズームレンズとしてめちゃ秀逸だわと思ったのである。

 クオリティー最優先!という人は高価で重くて高性能なレンズを使えばいいし、機動力重視ならこの軽くて扱いやすいレンズがいいのだ。重いレンズばかり持ち歩いてると体力的につらいし。

 気軽に持ち歩き、撮りたいものがあったらさっと撮る。EOS R5/R6なら被写体検出のAFも優れてるので、ぶらぶら歩きながら鳥をさっと撮るとかできちゃうし。

1/2000秒でISO3200という条件下で撮ったコガモ。羽をバタバタさせて水を水を切る瞬間を狙って撮った
池にすっぽん(たぶんそうだと思う)がいたので思わず望遠で顔のアップを撮ってしまった。ISO2000だけど気にならない

 そしてもう1つ楽しいのは100-400mmというかなりの望遠である上に、かなり寄れること。

 望遠時の最大撮影倍率が0.41倍(1.05mまで寄れる)。つまりぐぐっと寄ってアップで撮れるのである。

つつじ緑地で、214mmの望遠で撮ったつつじ。+1の補正をかけてほわっと撮ってみた

 今までエントリー向けの望遠ズームって70-300mmが定番だったけど、標準ズームレンズが24-105mmに移行した今、望遠レンズも100mmスタートなのである。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.