フィッシング詐欺で被害に遭いやすいのは20・30代男性――そんな調査結果を、フィッシング対策協議会が6月1日、報告した。被害者の割合は全体平均の2倍以上にもなるとして、同協議会は注意喚起している。
2021年のフィッシング詐欺状況をまとめた「フィッシングレポート2022」によると、21年のフィッシング詐欺の届け出件数は、前年比約2.3倍の52万6504件に急増した。ECサイトをかたる詐欺が53.6%と最多で、続いてクレジットカード事業者をかたるものが35.2%となった。新たな傾向として、これまで全く報告がなかった保険会社をかたる詐欺も出てきたという。
フィッシング対策協議会とNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが実施した調査(オンライン実施、回答数5275件)によると、SMSを使ったフィッシング詐欺である「スミッシング詐欺」により、金銭的被害に遭ったことがある人は、全体の3.9%。性別、年代別では20代男性が11.4%、30代男性が10.1%と多かった。
スミッシング詐欺による被害額は、1万円未満が32.2%、1〜10万円が39.8%だった。報告された中での最高被害額は382万円という。
フィッシング対策協議会は「フィッシング詐欺と考えられるSMSを受け取ったことがある人は57.3%にも上り、URLを開かないなどの対策行動を取っている人も多い」とした一方で、「詐欺SMSを見分ける手段は広く認知されていないため、周知の強化が必要」との見方を示した。
20・30代男性については「ターゲットとして選ばれやすい属性である可能性があるため、被害を防ぐには女性や他の年代の男性に比べてより注意が必要」としている。
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