ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >

「ゾイド」を超合金に、「ガンダム」はトミカに バンダイとタカラトミー、大胆コラボの理由

» 2022年06月16日 12時52分 公開
[ITmedia]

 バンダイナムコグループのBANDAI SPIRITSとタカラトミーは、互いの代表的なIP(知的財産)と商品ブランドでコラボ商品を展開するプロジェクト「Dream Together」を発表した。バンダイがIPを持つ「機動戦士ガンダム」はタカラトミーの「トミカ」に、タカラトミーの「ZOIDS」はバンダイの「超合金」になる。

BANDAI SPIRITSの宇田川南欧社長(写真=左)とタカラトミーの富山彰夫常務(写真=右)

 16日に東京ビッグサイトで開幕した玩具見本市「東京おもちゃショー2022」で発表した。タカラトミーの富山彰夫常務によると、きっかけは昨年のおもちゃショー開催見送り。「コロナ禍で明るいニュースが少ない中、玩具業界として何かできないか考えた」という。

 BANDAI SPIRITSはゾイドの代表的な機体「ライガーゼロ」をダイキャスト製玩具の超合金に仕立てる。これまで培ってきた完成品フィギュアの技術を集約し、新しい脚部機構(特許出願済み)などを盛り込んだ。

 タカラトミーは機動戦士ガンダムに登場する宇宙戦艦「ホワイトベース」をダイキャスト製ミニカーのトミカから発売する。台座にホイールが付いた構造で、独特のディティールを損なわないように通常のトミカよりパーツ数を増やした。

「ライガーゼロ」の超合金 © TOMY
「ホワイトベース」のトミカ © 創通・サンライズ

 超合金は1974年から、トミカは1970年から販売しているロングセラー商品。ガンダムは1979年(テレビ放送)、ゾイドも1983年登場といずれも歴史は長い。それだけに社内の反応を危惧する声もあったが、BANDAI SPIRITSの宇田川社長は「両社の社内にもガンダム世代、ゾイド世代は多い。開発現場も乗り気だった」と話している。

 両社は今後、オリジナルPVの作成やイベント出展などを共同で行う他、「まだ情報公開していない商品もある」としている。次回以降のコラボについては未定だが「色々と考えていきたい」(富山常務)。

 東京おもちゃショー2022は国内最大級の玩具見本市で、16日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕した。コロナ禍の影響で昨年と一昨年は中止したため、開催は19年以来3年ぶり。感染拡大防止のため一般公開は見送り、商談見本市のみを17日まで行う。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.