イラスト発注「Skeb」がインボイス対策 クリエイターの本名バレや追加負担避ける
クリエイターに有償でイラストなどを発注できる「Skeb」を運営するスケブ(東京都千代田区)は7月6日、2023年10月にスタート予定のインボイス制度(適格請求書等保存方式)について、クリエイターに負担を強いることなどから、「強く反対する」との声明を出した。制度スタート後も、「媒介者交付特例」を活用することで、クリエイターに負担がかからない仕組みにするという。
インボイスは、消費税の仕入税額控除の方式の一つ。発注主は、課税事業者が発行するインボイス(適格請求書)に記載された税額のみを控除できる。消費税を免税されている事業者(課税売上高1000万円以下)は適格請求書を発行できないため、取引継続のために課税事業者の変更を余儀なくされる可能性があり、事務負担・税負担の増加につながる。
Skebはインボイス制度について、「消費税の納税義務を負うか、取引が不利になるか二択を迫られる」「事務負担が増える」といった問題に加え、インボイス発行事業者になると「適格請求書発行事業者公表サイト」に本名が公表され、ペンネームで活動するクリエイターに不利益があるという点からも、「強く反対する」と表明する。
このため同社は、「媒介者交付特例」を活用することで、クリエイターの追加負担や本名バレを防ぐ仕組みを作るという。媒介者(スケブ)が、その名称や登録番号を記載することで、売り手(クリエイター)の代わりにインボイスを交付できるというものだ。
これを活用すれば、クリエイターの本名が発注主に知られることはない。クライアントは従来通り、リクエスト代金を消費税込で一律で支払ってもらうが、クリエイターが適格請求書発行事業者かどうかでSkebから受け取る手取りが変わることはないという。
Skebのリクエスト代金を経費(仕入れ税額控除)にしたい課税事業者は、税額分が不利になるが「Skebは原則として作品の用途を個人鑑賞に限定しており、Skebのリクエスト代金を経費とできる事業はほとんどない」とみている。
インボイス制度は、2023年10月から運用が始まる予定。今年に入って、日本出版協議会や日本漫画家協会、日本アニメーター・演出協会といったクリエイター関連団体が相次いで反対声明を発表している。
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