3Dプリンターは“悪者”ではない──銃撃事件から考える「技術との適切な接し方」(1/3 ページ)
我々は技術が生み出した成果に囲まれて生きている。だから、良いことが起きた時も、悪いことが起きた時にも、技術が関わってきてしまう。
7月8日、安倍晋三元首相が銃撃されて亡くなった。故人の冥福を心からお祈りする。この件も、いろいろな意味で技術と無縁ではない。彼を撃った銃も、銃撃に関しての情報も、すべて技術を介した存在である。
我々は技術とどのような距離感で接すればいいのだろうか? 筆者なりの考えをまとめてみた。
3Dプリンターは悪者ではない
安倍元首相は、背後から自作の銃で撃たれたとされている。
憶測に基づく報道はあるが、どう自作されたものか、詳しいことは分からない。はっきりしているのは「自作の銃である」という点くらいだ。
自作の銃である、という点から当初「3Dプリンターが使われたのでは」との予測もあったようだが、それがどうだったかは分からない。現実問題として、3Dプリンターで銃は作れる。だが、それはそこまで重要なことではない。
なぜなら、「銃弾を発射する」には火薬が必要だからだ。自作銃を作る上でよりクリティカルなのは、火薬を手に入れて銃弾を作ることである。
また、銃を作る技術は3Dプリンター以外にもある。一定の技術を理解していて、加工技術を持っていれば、銃は作れてしまうものだ。
3Dプリンターは新しいテクノロジーであり、それさえあれば簡単に銃が作れるように思える。だが、実際にはそこまで単純ではなく、必要な要素は多数ある。3Dプリンターも道具に過ぎないわけで、それを単純に否定したり非難したりするのは意味がない。分かりやすい技術を悪者にするのは簡単な話だが、自作銃1つとっても、実際には必要な要素が多数ある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
3
映画「バックルームズ」が怖くなかったマンガ家、基になったネット都市伝説にハマって本作の楽しみ方を理解する
-
4
AnthropicのアモデイCEO、AI開発の「ペース調整」訴えるエッセイ公開 アルトマン氏とマスク氏も賛同
-
5
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
6
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
7
「壁紙DIY」とイマドキの超短焦点4Kプロジェクターを寝室で試したら検証が止められなくなった
-
8
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
9
Windows用「Gemini」アプリ提供開始 画面上に重ねて作業を中断せず利用可能に
-
10
「死亡事故がゼロの世の中を」──苦節7年、危険な作業をAIで省力化 全国で稼働する「交通誘導AI」の現在地
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR