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ジョナサン・アイブを引き継いだデザイン担当者はMacBook Airをどう作り直したか(1/2 ページ)

» 2022年07月18日 13時34分 公開
[MACお宝鑑定団]
MACお宝鑑定団

 Appleのインダストリアルデザイン担当副社長のエバンズ・ハンキー氏、ハードウェアエンジニアリング担当副社長のケイト・バージェロン氏、Mac担当シニアプロダクトマネジャーのローラ・メッツ氏へのインタビューを、GQ Magazine UKが掲載している。MacBook Air (M2, 2022) に関するものだ。

 AppleのCDO(Chief Design Officer)だったジョナサン・アイブ氏が退社後、全てのプロダクトデザインを担当するハンキー氏によれば、MacBook Air (M2, 2022) は、MacBook Pro (14-inch, 2021) 、MacBook Pro (16-inch, 2021) と同時に設計されているが、Appleのベストセラーラップトップだからという理由で製品としては最後に発表されたという。「ファミリー製品を一緒にやろうと思ったのは初めてです。Airを単独でデザインしたのではなく、MacBook Proと連動してデザインしたのです」(ハンキー氏)

photo 左からMacBook Air (M2, 2022) 、MacBook Pro (14-inch, 2021) 、MacBook Pro (16-inch, 2021)

 今回のリニューアルではAirのコア部分として「何を残すか」を徹底的に見直した。

 2020年の前モデルよりも軽量かつ薄型になり、USB-Cに加えてMagSafe充電も搭載した。最も大きな変化としてAppleの最新M2チップを導入し、4K(または8K)ビデオ編集のマルチストリームを処理するのに十分なパワーと、18時間というバッテリー駆動時間をMacBook Air (M2, 2022) を獲得した。メッツ氏は「M2は、何よりも電力効率に優れた方法でより多くのパフォーマンスを提供することを追求した妥協のない設計で、これらの主要部分さらに強化しました」と述べている。

 ハンキー氏は「薄型に見せるために、形やフォルムに工夫を凝らす必要はありません」と話した。バージェロン氏は「製品の密度が非常に高いため、質量中心が左右に大きくずれないように定期的に測定し、パーティクルボードや花崗岩など、さまざまな素材の上への過酷な落下テストも行いました」と説明している。

photo MacBook Air (M2, 2022)

 MacBook Air (M2, 2022) に追加された新色「ミッドナイトブルー」に関して、ハンキー氏は「この色は、火山岩の玄武岩に由来している」と話し「この岩をご存知ですか? 私の父は地質学者だったんです」と明かす。

photo ミッドナイトブルーは玄武岩に由来する
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