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AIが評価するお絵描きゲーム 判定は「アートっぽいけど、何なのか見当つかない」 高得点を狙うには?遊んで学べる「Experiments with Google」(第15回)(1/2 ページ)

» 2022年08月06日 09時30分 公開
[佐藤信彦ITmedia]

 「Experiments with Google」は、Googleが人工知能(AI)や拡張現実(AR)といった最新技術の可能性を示すために、実験的な応用例を紹介するショーケースだ。膨大なコンテンツを公開しており、その多くはスマートフォンやPCで試せる。

 この連載では、多種多様な応用例の中から興味深いものをピックアップ。実際に遊んだ体験レポートを通して、裏側にあるテクノロジーや、技術の活用方法とその目的を解説する。

 読者の皆さんも、ぜひ自分の手で試しながらその仕組みを学んでもらえたらうれしい。きっと、最新技術の魅力に気付くはずだ。

お題を基にお絵描き AIが出来栄えを判定する

 連載15回目の今回は、お題に従って絵を描き、出来栄えをAIに判定してもらう「Guess the Line」を取り上げる。

 Guess the Lineでは、まずカード形式のお題に合った絵を描く。次にAIが絵を解析して、お題にどれだけ近いか数値化して判定する。一定以上の点数ならそのお題はクリアだ。お題カードを1枚獲得して、次のレベルに挑戦できる。

 描くお題は、遺跡からの出土品や古代の芸術作品、現代の工業製品などとても幅広い。出題文からイメージが湧かなければ、作品の写真をお手本にできる。

 自分が描いた絵をAIがどう評価するか、どのような作品が紹介されるかなど楽しめるポイントが多いコンテンツだ。

photo Guess the Lineのスタート画面(スマートフォン版)

高評価のポイントは「絵のうまさ」ではないらしい

 Guess the LineはWebアプリケーションなので、PCでもスマートフォンでもサイトにアクセスすれば遊べる。筆者がPCで使っているポインティングデバイスはトラックポイントなので、絵を描くのには向いていない。絵心がない筆者がPCを使って無駄に難易度を上げる必要はないので、スマートフォンとタッチペンで挑んでみた。

 スタートすると、画面右下にお題カードが表示される。そのお題を踏まえて、画面上の白いキャンバスに絵を描く。

 1問目は「A BRONZE FORK」(青銅製のフォーク)だ。現代では見掛けないが、昔はよく使っていたのかもしれない。取りあえずフォークっぽい形を描き、AIに判定してもらった。AIが出した判定は「37%の確率で青銅製のフォーク」というものだった。どうやら合格らしい。

photo 「青銅製のフォーク」はクリアできた(左:描いた絵、中央:AIが判定している様子、右:評価コメント)

 合格したので、次のお題「A CERAMIC BEARD」(陶器のひげ)に進もう。一体何を描けばいいか想像もつかない。お題カードをタップしてヒントに出てきた、ひげを生やした顔の像をまねすることにした。

 適当に描いた顔にひげを加えてみたところ、なんと1問目より好成績の71%だった。どうやらAIの判定基準に絵のうまい下手は関係なく、特徴を捉えれば点数が高くなるようだ。

photo 「こんなレベルの絵で許されるんだ」という驚きがあった(左の画像がヒント)

 こうして次々とカードに挑戦したが、「スピーカー」の絵は37%の確率で「MINIMALIST MOUTH」(ミニマリストの口)と見当違いの結果になるなど、一筋縄ではいかない。何はともあれカードを4枚獲得できて、次のレベルに進めた。

photo お題をクリアして、何とかレベルアップに成功できた
初めてにしては上出来の評価だろう
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