ゼロトラストセキュリティを採用しているインフラ組織は20%にとどまる──日本IBMは8月25日に発表した「2022年データ侵害のコストに関する調査レポート」日本語版で、そんな調査結果を発表した。不採用の組織より被害コストが平均117万ドル(約1.6億円)低い傾向にあることが分かった。
データの窃取を受けた際にかかるコストは世界平均で435万ドル(約6億円)で過去最高だった。調査対象の組織のうち60%は、攻撃を受けたことが原因で提供しているサービスや商品の価格を引き上げたという。
医療機関や金融機関などの社会インフラ組織のうち28%はランサムウェアなどの攻撃によりデータ侵害を受けていた。インフラ組織の約80%はゼロトラストセキュリティの戦略をとっておらず、攻撃によるコストは平均540万ドル(約7.4億円)に上った。
調査対象の組織のうち43%はクラウドセキュリティに未着手か導入初期段階にあるという。クラウド利用を想定した情報セキュリティ対策をとっている組織の場合、攻撃によるコストは66万ドル(約9000万円)以上低かった。
コスト削減効果が大きかったのはAIなどを使った情報セキュリティ対応の自動化だった。導入している組織は非導入組織に比べ対応コストが平均305万ドル少ないことが分かった。
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