日本ハムとNTTデータグループは、養豚支援システムとして、AIで豚の発情時期を検知する「PIG LABO Breeding Master」のテスト販売を10月12日に始める。カメラで母豚の行動を監視してAIで分析し、種付けの適正時期を高精度に判定できるという。
豚舎に設置した複数のカメラで母豚の行動を記録。発情期特有の行動パターンをAIで解析し、母豚の発情確率を算出する。毎日の発情確率は、PCやタブレットなどから確認できる。
実証試験では受胎率が1.4%改善し、熟練した飼育作業員の受胎率を上回ったという。また、人による判定作業が79%削減できたという。
発情時期の判定はこれまで、熟練した飼育作業員による長時間の観察が必要だったが、AIにより高精度に判定して種付け作業でき、生産レベルを安定的に維持できるとしている。
テスト販売を通してサービスの実効性の確認や改善を行い、2023年度の本販売を目指す。
両社は豚の分娩・哺乳、育成、肥育までをトータルサポートするシステムとして「PIG LABO」を共同開発しており、2029年までの実現を目指している。
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