10月に発表されたiPad版「DaVinci Resolve」が、11月16日から幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催されている「Inter BEE 2022」の豪Blackmagic Designブースで展示されている。同ブースのスタッフによると発表後、展示は初とのこと。
「DaVinci Resolve for iPad」は、2022年第4四半期に投入予定のiPadアプリで、同社の編集ソフト「DaVinci Resolve」の機能をほぼそのままiPadで使えるのが特徴。PC版と同じく無料で利用でき、より高機能なStudioバージョンは95ドルの買い切りで販売予定だ。
同ブースには、12.9インチのM2版iPad Proが展示されており、実際にDaVinci Resolve for iPadを体験することができる。動作は非常にサクサクで、画面構成も通常のDaVinci Resolveとほぼ同じ。カットとカラーページしか現在は利用できないが、ブーススタッフによるとFusionなど他の機能も今後実装予定という。
Apple Pencilによる操作が可能で、メディアプールからタイムラインへの動画素材の投入、カラーパレットの操作などもスームズだ。また、Apple M2で実装されたApple Pencilによるホバリング機能を活用し、ペン先を浮かせながらメディアプール内の動画素材を左右になぞると、素材のプレビューが表示される。
肝心の対応iPadだが、基本的にはApple M1、Apple M2を搭載したiPad Pro/iPad Airを想定しているという。ただし、それ以外のチップでも動作はするようで、ブースにいた本国スタッフによると「A14 Bionic」などのチップでも利用可能とのこと。ただし、ミニマムでも8GBを搭載するM1/M2と比べるとメモリが少ないため、AI機能など一部が利用できず、書き出しはフルHDに限定されるようだ。
なお、スタッフからは「A12でも動く」とのコメントを貰ったが、2018年モデルのiPad Proなどに搭載された「A12X Bionic」を指している可能性もある。A12XはA14よりも若干高性能だ。ただし、動作スペックは完全に決まったわけではないとのことで、詳細は正式発表を待つ必要がある。
画面サイズは、iPad Proの11インチやiPad Airなどの10.9インチが必要とのことで、iPad miniについては「使えない」とのこと。PCベースのUIのため、8.3インチのディスプレイでは流石に荷が重いのだろう。M1/M2のiPad ProであればミニLEDによるHDR表示にも対応しており、スタッフは「正確なHDR表示ができるのはiPad Proの利点」と語っていた。
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