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共通テスト目前! 25年度導入「情報I」の傾向と対策は? 試作問題を解いてみた(1/3 ページ)

» 2023年01月13日 13時00分 公開
[谷井将人ITmedia]

 2023年の大学入学共通テスト(以下、共通テスト)が今週末に実施される。受験生は今も第1志望の大学に合格できるよう猛勉強しているだろう。2025年度からは新科目「情報I」が登場するが、その試作問題はすでに公開されている。いったいどのような問題が出るのか。実際に解きながら確認していく。

 情報Iは22年度から高校の必修科目になった新科目。ネットリテラシーから通信技術、情報セキュリティ、プログラミングまで幅広くカバーしている。

 今回解いてみたのは大学入試センターが公開している試作問題「情報I」。試験時間は60分。大問が4つあり、それぞれのジャンルは「小問集合」「2次元コード・データ活用」「プログラミング」「データ分析」だった。記事を読む前に問題を解いてみても面白いだろう。

photo 試作問題の一部

 解いてみたところ、知識を丸暗記して答える問題や、公式を覚えて解く単純な計算問題はほぼなかった。国語力と論理的思考力、プログラミング的思考さえ身についていれば、問題文を読んで考えるだけでおおむね解ける問題になっている印象だ。

 逆に、覚えていれば一瞬で分かる問題が少ない。試験時間60分の中で計算やプログラムの読解を済ませられるかどうかが勝負になりそうだ。

大問1 小問集合 いかに素早く正解するか

 大問1は小問集合。1問目はネットリテラシー・情報リテラシーを問う問題だ。選択肢から適切なものを選ぶというもので、常識があれば間違えることはない。ここは時間をかけたくない。受験者ごとに点差がつかない部分でもあるため、絶対に間違えられない問題でもある。

photo 常識的に考えればわかるはず

 2問目は「パリティビット」に関する問題。パリティビットが何か知らなくても回答できるようになっている。一応、16進数から2進数への変換が必要だが、裏技的に、選択肢を見て回答を絞り込み、計算量を減らすこともできる。

 3問目は論理回路に関する問題。論理回路を知らなくても解けるが、仕組みを理解していれば悩む時間を大幅に短縮できる。旅客機のトイレが満室になっているかどうかを判定する回路を考える問題で、基本的な論理回路を覚えていれば、悩まずに解ける。試験時間に余裕がないため、ここで節約できていればより高得点の問題にかける時間を捻出できる。

photo 見覚えのある人もいるだろう

 第4問は「究極の5つの帽子掛け」に関する問題。これは国語力があれば時間をかけずに正解できる。

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