大問4はデータを見て結論を導き出す問題。試作問題ではスマートフォンやPCの利用時間と、睡眠時間や勉強時間などをまとめたデータを使って、それぞれの情報の関係などを考察していく。箱ひげ図と散布図が読めるならそれ以外の知識は不要だが、いくつかの引っかけがあった。
まず、1問目がすでに引っかけだ。4つの選択肢の中から「データからは分析できない仮説」を選べという問題。
正解は1。デバイスをいつ使っているかというデータはないため分析できない。引っかけはおそらく0。データを見ると、デバイス利用時間が長いグループは食事時間が長い傾向にある。事実と異なることが書いてあるため、これが間違いに見えるが、データを見ればこの仮説が間違っていることが分かる──つまり分析できるので不正解になる。
残りは箱ひげ図と散布図を見れば解けるが、縦軸と横軸で拡大率が違う、参照するべき数値がトリッキーな場所に書いてあるなど、受験者を惑わせる要素がちりばめられている。
引っかけが多いということは、受験者ごとに差がつきやすい問題であり、しっかり勉強していてもうっかりミスで大きな減点になる可能性もある怖い問題でもあるということだ。
最終問題のため、前から順番に解くタイプの人は残り少ない時間で慌てて解くことになる。問題数が少ない割に配点が大きいので、プログラムの問題で差をつけてもここでミスがあれば逆転される可能性もある。
情報Iは現在の高校1年生から原則として国立大学の入試科目として扱うことになる。一部の国立大学は情報Iの配点を0にすることで、実質的に選考に使わない措置をとるところもあるが、基本的には勉強と対策が必要になる。
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