迫るゴールデンウイーク、外出し、実家に帰る人もいるかもしれない。そんな帰省する人たちに向け、サイバー攻撃への備えを訴える団体「サイバーセキュリティ連盟」(東京都品川区)は、実家のWi-Fi環境を見直すように注意を呼び掛けている。Wi-Fiルーターを乗っ取るサイバー攻撃が観測され、一般家庭でも被害が増えているという。
警視庁は3月、家庭用Wi-Fiルーターへの不正アクセスに関する注意喚起を発表。この攻撃は従来の対策のみでは対応できず、被害に遭うと「半永久的に情報が抜かれる」「ルーターの発信元が書き換えられ、犯罪に使われる」「スマートフォンやPCへと経由し、情報を盗まれる」などの影響が生じる可能性があるという。このため同団体は、家庭や企業内のWi-Fiルーターのセキュリティをチェックするように訴えている。
企業・一般家庭ともに、Wi-Fiルーターでの確認事項は共通しているという。全部で4つあり、「型番」「サポート期間」「対応するセキュリティ規格」「管理画面のパスワード」を挙げている。特にサポート期間が終了していたり、セキュリティ規格が古かったりした場合、最新のサイバー攻撃を防ぐことができないため、ルーターの買い替えを推奨している。
管理画面パスワードについては、初期設定のままや推測されやすい単純なものになっていたら、予想されやすく危険と指摘。英大文字や英小文字、数字、記号などを含めた複雑なパスワードに変更するよう案内している。
22年には、都内に住む男性の自宅が大手企業へのサイバー攻撃発信元になる事件も発生。調べによると何者かによってルーターの設定が変更されていたという。連休中、会社のオフィスはもちろん、自宅や帰省先のWi-Fiルーターを見直してみると、このような被害を防げるかもしれない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR