ピクシブは5月12日、作品のリクエストをクリエイターが受け付け、有償で販売する「pixivリクエスト」で、AI生成技術を使った作品のリクエストを、5月下旬から当面の間禁止すると発表した。
同社は10日、クリエイターを有償で継続的に支援する「pixivFANBOX」でAI生成作品の扱いを当面禁止することを発表。pixivユーザーの間で、AI生成作品への反発が強いことに配慮したとみられる。
「pixivリクエスト」は、クリエイターが目安の金額を設定し、イラスト、マンガ、小説など、ファンから制作してほしい作品のリクエストを募集する機能。
5月22日から、AI生成作品のリクエストを募集するプランの新規作成を禁止。29日から、AI生成作品のリクエストを募集しているプランでは、新たにリクエストを受けることができなくなる。
生成AIがブームになる以前の「pixivリクエスト」は、手描きのイラストなどへのリクエストがメインだった。だが最近は「AI生成技術を用いて短期間で大量の作品を取引することのみを目的に利用されることが増えている」という。
また「複数のAI生成作品投稿者に同一のリクエストを送り、はじめに成立したリクエスト以外のキャンセルを繰り返す」など「人を選ばず作品取引だけを目的とした利用」も増加しているという。
こういった利用は、「単純な作品の売買サービスではなく、クリエイターに対する『好き』の気持ちとともに、クリエイターとファンが共に作品制作をすることによって、より皆さまの創作活動が楽しくなることを目指す」という同社の思いに反するとし、一時停止を決めたと説明している。
同社は「今後も継続的に、技術進化や生成AI技術を取り巻くコミュニティの変化にあわせて、利用規約・ガイドラインの見直しを行なう」としている。
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