ChatGPTが大きな話題になり、Googleも対抗馬として「Bard」をリリースしました。ただ、生成系AIが力を発揮するのはチャットや画像生成だけではありません。例えばChatGPTのOpenAIには「Whisper」という自動文字起こしサービスがあり、APIも整備されています。この技術を使ってポッドキャスト番組を自動で文字起こししてくれるのが「LISTEN」です。
ポッドキャストはネットのコンテンツとして長い歴史があります。YouTubeのようにコンテンツが集まっているプラットフォームがあるわけではありませんが、ここ何年か音楽配信サービスが広がっていることも相まって再び人気が出てきています。
ポッドキャストの本質的な問題点として、例えば芸能人がやっていたり、各種音楽配信サービスで猛烈にプッシュしてくれるのでもない限り、なかなか自分にマッチした番組を見つけることができません。音声データなので、タイトルや説明文以外に検索できる要素がないからです。
これは長年、解決されない問題であり続けていました。私自身も友人たちと長くポッドキャストをやっていますが、ここはもうメディア特性ということで、半分あきらめていた部分です。
しかしAIで自動文字起こしが以前よりも簡単にできるようになったのだから、その技術をポッドキャストに使えば、みんなにとっていい結果になるのではないか? というのが、このLISTENで行われていることです。
ほぼ毎週のようにアップデートを繰り返して、まさに今進化しているこのLISTEN。そのLISTENを運営しているはてな創業者の近藤淳也(jkondo)さんに、お話をうかがうことができました。
──LISTENすごいですね。こんな勢いでどんどん開発が進んで、どんどんアップデートされていくWebサービスは久しぶりに見ましたよ(笑)
近藤氏:確かにそうかもしれませんね。
──個人的に一番気になっているのが、なぜ今、LISTENを始めようと思ったのかという部分です。要素技術はそろってきたわけですが、それだけではサービス設計しないですよね
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