「One more thing…」(もう1つあります)。
古くからのAppleユーザーにとっては特別な意味を持つ言葉に続いてティム・クックCEOが披露したのは、「新しいAR(拡張現実)プラットフォーム」という「Vision Pro」だった。同時に「Apple初の空間コンピューター」でもあるという。
Vision Proはヘッドマウントディスプレイ一体型のウェアラブルコンピューター。Apple M2チップを搭載し、新しい「visionOS」の上でアプリが動く。
ディスプレイパネルは「iPhoneのピクセル1個分のスペースに64ピクセルを詰め込んだ」とする超微細な画素を持つMicro OLEDパネルで、これを2枚使って片目あたり4K超え(総画素数2400万ピクセル)という解像度を実現した。
Vision Proでは多くのカメラや様々なセンサーを駆使して新しいユーザーインタフェースを作り上げた。例えば装着しても周囲は見えるが、それはカメラが映した光景で、バーチャルなウインドウがいくつも浮かび上がる。ユーザーは視線を動かして項目を移動し、指タップで選択。文字入力は音声認識やバーチャルキーボードで行う。
リアルに見えても実はバーチャルな空間なので、これまでにない機能も実現できる。例えばダウンロードした3Dモデルはそのままチェックできるし、部屋の中にあるMacを見つめるだけで、Macのウインドウが目の前に広がったりもする。
クック氏は、Vision Proを「Apple初の空間コンピューター」と表現した。Vision Proが単なるVRゴーグルではなく、従来にない使い方ができる新しいコンピューターと位置づけた。
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