楽天市場が定期的に開催している「楽天お買い物マラソン」。購入する店舗数が増えるほど、金額に応じて付与される楽天ポイントが増えるという、楽天市場では定番のキャンペーンだが、8月24日午後8時からの開催分で異変が起こった。マラソンで付与されるポイントが上限7000ポイントから5000ポイントに減ったのだ。
楽天ポイントの細かい仕様変更が続いていることもあり、ユーザーの反応は悲観的だ。楽天カードは、ポイント計算方法を月の合計から会計ごとに変更したことで、ごく僅かではあるが還元率が減った他、楽天市場でもアプリからの商品購入で獲得できた0.5倍のポイント特典がなくなったと報じられたばかり。X(Twitter)では「マラソンが改悪された」「そんなに(経営が)苦しいのか」といった声が多く聞かれた。
ただし、楽天市場に確認したところ今回のポイント減額には狙いがあるという。それは、ポイント還元の上限を下げ、開催期間を短くする代わりに開催頻度を上げるという、実証実験の一環だとする。
現在、お買い物マラソンはおおよそ月1回の頻度で開催(公式には不定期、2回開催の時もある)されているという。しかし「日用品を購入するお客様も多いことから、次のセール・イベントまで待たずにお買い物できるようにしている。今回がPOCの第1回目で、これにより楽天市場でのセールの流通量の押し上げにつながるか検証する」と説明している。
なお、今回のポイント付与上限の減額は「お買い物マラソン」のみが対象で、「楽天スーパーセール」はこれまで通り7000ポイント還元を続けるとのこと。また、実証実験のためこの先も数回は同様の施策を実施するとのことだが、お買い物マラソンの還元上限が今後も5000ポイントで固定されるとは決まっておらず、ユーザーの動向を検証しながら決定するとのことだ。
キャンペーンの頻度を上げることで日用品が買いやすくなる一方で、還元額が下がると高額商品が購入されにくくなる恐れが出てくる。そのため、「購入する商品をお買い物マラソンとスーパーセールで買い分ける動きはあるかもしれない」としている。
数年前にも1万ポイントから7000ポイントに減額され、いつのまにか固定化していたお買い物マラソンのポイント付与上限額。5000ポイントと引き換えに開催頻度を増やすことで、楽天市場にプラスをもたらすのか、実証実験の行方に注目したい。
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