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「Pixel 8」正式発表 最新G3チップ、OSアプデは7年に 前モデルから3万円値上げ

» 2023年10月04日 23時30分 公開
[山川晶之ITmedia]

 米Googleは10月4日、スマートフォン「Pixel 8」を発表した。同日より予約を開始し、12日に発売する。あわせて、同じ8シリーズの「Pixel 8 Pro」、新型スマートウォッチ「Pixel Watch 2」も発表している。

「Pixel 8」

 Pixel 8は、Pixel 7のデザインを引き継ぎつつ、より丸みを帯び、若干コンパクトに仕上がっている。SoCは第3世代になった「Google Tensor G3」で、コアアーキテクチャがArm v9に刷新された他、カメラ周りを処理するISP、機械学習などをAI機能を処理するTPUも強化。Pixel 6 Proと比べてAI関連の処理速度が2倍速くなったという。メモリは8GB、ストレージは128GB/256GB。

SoCは「Google Tensor G3」に

 ディスプレイは、0.1インチ小さくなった6.2インチの「Actua Display」で、無印モデルとして初めて120Hzの高リフレッシュレートに対応した他、輝度は1400ニト(HDR)、ピーク輝度は2000ニトを実現した。ガラスはGorilla Glass Victus。ディスプレイ内蔵の指紋認証も利用できる(顔認証での解錠にも対応)。

「Pixel 8」のディスプレイは6.2インチ

 カメラは、5000万画素の広角カメラ、1200万画素の超広角カメラを搭載。広角カメラはセンサーサイズは1/1.31インチでPixel 7から変わってないものの、レンズがF1.85からF1.68と明るくなった。8倍までの超解像ズームも利用可能。1050万画素のインカメラも内蔵する。

「Pixel 8」の裏面。カメラ部分が前モデルよりも存在感が増している

 Tensor G3のパワーを使ったカメラ機能として「ベストテイク」や「音声消しゴムマジック」などを搭載。ベストテイクは、集合写真などで目をつぶったり、明後日の方向を見ている人物の顔を、複数撮影した写真や、Googleフォトに投稿された該当人物の過去の写真などをもとに、ベストの表情に置き換えるというもの。音声消しゴムマジックは、動画内のノイズ、音楽、人の声を分離し、それぞれ取り除くことができる機能。Pixel 8以外で撮影した動画も、本体に保存すればTensor G3のパワーで除去することができる。

 OSはAndroid 14を搭載。今までPixelでは3年間のOSアップデートと、5年間のセキュリティアップデートを約束してきたが、Pixel 8シリーズからはOSアップグレード、セキュリティアップデート、定期的な新機能アップグレードを含むソフトウェアアップデートを7年間提供するとしている。

 ボディフレームはアルミニウム製(リサイクル100%)で、IP68の防塵防滴性能を有する。USB Type-CポートはUSB 3.2の高速通信が可能、ステレオスピーカー、3マイク、SIMスロット(eSIMのデュアル仕様)。サイズは150.5mm×70.8mm×8.9mm、重さは187g。カラーはRose、Hazel、Obsidianの3種類。Qiによる無接点充電にも対応する。

 価格は11万2900円(128GBモデル)から。なお、米国価格は税別699ドルで、Pixel 7から100ドル値上げされている一方、日本円は3万円以上の値上げ。税別で揃えると1ドル146円換算となり、Pixel 7の1ドル125円から大幅にレートが引き上げられた。今回の価格についてGoogleは「採用する素材や材料コスト、円安など市場の状況により決定した」としている。

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