　Pixel 8 Proは、Pixel 7 Proのデザインを継承しつつ、エッジディスプレイではなくPro系として初めてフラットタイプを採用した。OLEDパネル「Super Actua Display」は、最大輝度1600ニト、ピーク輝度で2400ニトの高輝度をほこり、1～120Hzの可変リフレッシュレートに対応。ディスプレイ内蔵の指紋認証も利用できる（顔認証での解錠も可能）。表面ガラスはGorilla Glass Victus 2だ。

ピーク輝度2400ニトという超高輝度パネルを搭載する

不満の声も多かったエッジディスプレイがフラットタイプに変更された

　SoCは第3世代「Google Tensor G3」で、コアアーキテクチャがArm v9に刷新された他、カメラ周りを処理するISP、機械学習などをAI機能を処理するTPUも強化。Pixel 6 Proと比べてAI関連の処理速度が2倍速くなったという。メモリは12GB、ストレージは128GB／256GB／512GB。

新型の独自チップ「Google Tensor G3」を搭載

　カメラは、5000万画素の広角カメラ、4800万画素の超広角カメラ、4800万画素の5倍望遠カメラを搭載。超広角は画素数が4倍に増え、レンズもF2.2からF1.95と明るくなった。広角と望遠のセンサーサイズは7 Proと同じだが、レンズが刷新され、広角カメラがF1.85からF1.68、望遠カメラがF3.5からF2.8に改善。30倍の超解像ズームも利用できる。前面には1050万画素のインカメラも内蔵する。

背面カメラは全てのレンズに手が加わった

　Pixel 8 Proは、色や明るさ、手ブレなどを自動補正する「動画ブースト」の他、「ビデオ夜景モード」をPixelで初めて搭載（近日実装予定）。暗いところでも写真の夜景モードのように明るく撮影することができる。また、シャッタースピードやISOなどをマニュアルで設定でき、5000万画素でも撮影できるプロ設定も用意した。変わり種として、カメラユニットの横に非接触式の温度計を搭載。専用アプリで-20度から150度までの計測に対応する。

LEDの下に見える丸い部分が非接触式の温度センサー

対象物の表面温度を測ることができる

　Tensor G3のパワーを使ったカメラ機能として「ベストテイク」や「音声消しゴムマジック」などを搭載。ベストテイクは、集合写真などで目をつぶったり、明後日の方向を見ている人物の顔を、複数撮影した写真や、Googleフォトに投稿された該当人物の過去の写真などをもとに、ベストの表情に置き換えるというもの。音声消しゴムマジックは、動画内のノイズ、音楽、人の声を分離し、それぞれ取り除くことができる機能。Pixel 8 Pro以外で撮影した動画も、本体に保存すればTensor G3のパワーで除去することができる。

　OSはAndroid 14を搭載。今までPixelでは3年間のOSアップデートと、5年間のセキュリティアップデートを約束してきたが、Pixel 8シリーズからはOSアップグレード、セキュリティアップデート、定期的な新機能アップグレードを含むソフトウェアアップデートを7年間提供するとしている。

　ボディフレームはアルミニウム製（リサイクル100％）で、ポリッシュ仕上げ。IP68の防塵防滴性能を有する。USB Type-CポートはUSB 3.2の高速通信をサポートし、30Wの急速充電にも対応する。Qiによる無接点充電もOK。その他、ステレオスピーカー、3マイク、SIMスロット（eSIMのデュアル仕様）を内蔵する。サイズは162.6mm×76.5mm×8.8mm、重さは213g。カラーはObsidian、Porcelain、Bayの3種類。Pixel 8にはないUWBチップも内蔵する。

　価格は15万9900円（128GBモデル）から。なお、米国価格は税別999ドルで、Pixel 7 Proから100ドル値上げされている一方、日本円は3万5000円以上の値上げ。税別で揃えると1ドル約146円換算となり、Pixel 7 Proの1ドル約126円から大幅にレートが引き上げられた。今回の価格についてGoogleは「採用する素材や材料コスト、円安など市場の状況により決定した」としている。

「Pixel 8」正式発表　最新G3チップ、OSアプデは7年に　前モデルから3万円値上げ
米Googleは10月4日、スマートフォン「Pixel 8」を発表した。同日より予約を開始し、12日に発売する。あわせて同じ8シリーズの「Pixel 8 Pro」、新型スマートウォッチ「Pixel Watch 2」も発表している。