ダイハツ工業は東京ビッグサイトで開催している「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」(11月5日まで)に、初代「コペン」を思わせるコンセプトカー「VISION COPEN(ビジョン コペン)」を出品し、そのキュートな外観で注目を集めている。
もう1つ注目を集めているのが、1300ccエンジンを搭載するコンパクトなFRのオープンスポーツカーというコンセプトを打ち出したこと。FFの軽オープンカーだったコペンの未来に新しい可能性が生まれた。同社デザイン部の森本凌平さんに詳しい話を聞いた。
──まずビジョン コペンというネーミングについて伺います。どういう意味を込めたのでしょうか?
森本さん:「ビジョン」は“未来の可能性”を意味しています。われわれがこれまでやってきた「コペン」のブランドをしっかり次へつなげていきたい。そのためにこの2つを組み合わせました。
──ビジョンコペンのデザインコンセプトについて、意図したこと、苦労した点などを教えてください
森本さん:ご覧の通り初代コペンのテイストを継承しています。初代コペンの「お気軽なオープンエア」という雰囲気に(新たに加わる)スポーツカーとしての佇まい、色気をどうバランスさせるかという点に苦労しました。
初代コペンのテーマであった「お椀を伏せた形」についても踏襲しています。さらに一部をカットしたような造作を加えることで、小気味の良い軽快さを感じていただきたいと考えました。そのカットした部分には機能部品、例えばヘッドライトだったり、フォグランプだったり、グリルなどを配置しています。これで要素が整理されて見えます。
10年先でも流行り廃りなく楽しんでいただける──そんなデザインにしたいと考えて作りました。
──なぜ軽自動車から1.3LのFRスポーツカーに変えようと考えたのでしょうか?
森本さん:初代コペンの気軽なオープンエアという顔に対し、(14年に登場したLA400K型)2代目はいくつかの顔を作って、お客様に選択してもらう楽しみがありました。そして“この子”はモータースポーツをもっと楽しんでいただけるような提案にしたいと思い、1.3Lエンジンの小型FRスポーツにしました。
とはいえ、お気軽さはコペンらしさでもあるので、それをどうやってうまくバランスさせるのかが、われわれのミッションです。
小型にする、FRスポーツにすることで走行性能や安全性能も上がります。1つの選択肢としてありなんじゃないかな? と思って提案しました。
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