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「楽天改悪」トレンド入り 楽天市場がポイントプログラムを大幅改定した理由、同社に聞いた(1/2 ページ)

» 2023年11月01日 22時00分 公開
[山川晶之ITmedia]

 楽天市場が11月1日に発表したSPU(スーパーポイントアッププログラム)の改定が波紋を呼んでいる。楽天カードや楽天モバイルユーザーに付与されるポイント倍率が変更され、還元の上限額が12月1日から大きく下げられるとして話題に。X(旧Twitter)では「楽天改悪」というワードがトレンド入りする事態となった。

楽天市場を開くと表示されるSPU(スーパーポイントアッププログラム)の変更に関するお知らせ

 SPUは、楽天市場で買い物をする際、他の楽天サービスを利用することでポイント還元が増えるという楽天独自のプログラム。使う楽天サービスが増えるほどポイントが多くもらえるため、そのポイントでさらに楽天サービスを使うという循環が生まれるようになり、「楽天経済圏」という言葉まで出てくるようになった。

 しかし今回の改定では、楽天カードを始めとし、楽天の各サービスの利用で付与されるポイント倍率、還元上限ポイントが大きく減額されている。楽天カード周りでいえば、これまで「5と0のつく日」として楽天市場で開催されている、特定の日にポイント還元を2%上乗せする施策を1%に変更。還元上限額も3000ポイントから1000ポイントに大きく減らしている。

X(旧Twitter)では「楽天改悪」がトレンド入りする事態に

 有料会員向けの「楽天プレミアムカード」「楽天ブラックカード」「楽天ビジネスカード」で楽天市場を利用すると付与されていた2%増額分も消滅。獲得上限数も1万5000ポイントから5000ポイントと、3分の1に減少。また、楽天カードユーザーであれば楽天市場利用時に常時付与される1%のポイント特典分も、獲得上限が5000→1000ポイントに減額(プレミアムカードは据え置き)されている。

 それ以外にも、楽天カードの支払いを楽天銀行に紐付けすることなどで得られるポイント還元は1%から0.5%に、獲得上限額は5000ポイントから1000ポイントに減額。楽天証券ユーザー(0.5%付与)の上限額は5000→2000ポイント、楽天ウォレットユーザー(0.5%付与)は5000→1000ポイント、楽天ブックス/楽天Koboユーザー(0.5%付与)は1000→500ポイントにそれぞれ減額している。

【クリックで拡大】12月1日から実施されるSPUの改定内容

 唯一改善したとすれば楽天モバイルユーザーに対するポイント倍率が上がった点だろうか。これまではダイヤモンド会員向けが3%、それ以外の会員には2%のポイント還元がプラスされていたが、一律4%に増える。ただし、獲得上限ポイント数は7000ポイント(ダイヤモンド会員以外は6000ポイント)から2000ポイントと大幅に減らされている。

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