米OpenAIの取締役会は11月17日(現地時間)に解任したサム・アルトマンCEO(38)と復帰を協議中だと、米The Vergeが11月18日、この件に詳しい複数の情報筋の話として報じた。
情報筋の1人によると、アルトマン氏は復帰について決めかねており、復帰の条件として取締役の辞任を含むガバナンスの大幅な変更を望んでいるという。
取締役会が共同創業者であるアルトマン氏の辞任(事実上の解任)を発表した直後、共同創業者のグレッグ・ブロックマン社長(35)が辞任を発表し、米The Informationによると、その後、複数のシニアサイエンティストが退社した。
アルトマン氏とブロックマン氏はX上で「次のステップ」についてほのめかしている。
アルトマン氏は18日の夜、Xに「OpenAIのチームが大好きだ」とポストし、このポストには多数のOpenAIの従業員がハートの絵文字でリプライしている。
復帰するにしても「次のステップ」に従業員を引き抜くにしても、自分を支持する人について探る行為のようにもみえる。
このポストには暫定CEOに就任したミラ・ムラティ氏もハートをリプライしたが、その色は青い。
アルトマン氏とグレッグマン氏が抜けた後のOpenAIの現在の取締役は、以下の4人だ。この解任劇の中心となったとみられる共同創業者でチーフサイエンティストのイリヤ・サツケバー氏(37)、米Quoraのアダム・ディアンジェロCEO(39)、米GeoSim Systemsの元CEOのターシャ・マッコーリー氏(40)、米Georgetown Center for Security and Emerging Technologyの戦略ディレクターであるヘレン・トナー氏(33)。
アルトマン氏は19日の午後1時ごろ、OpenAIの来客者用ネックストラップを持つ自撮りに「これを持つのは最初で最後」というテキストを添えてポストし、協議のためにOpenAIのオフィスにいることと、復帰の可能性のあることをほのめかした。このポストにはOpenAIのジェイソン・クォンCSO(最高戦略責任者)が自撮り中のアルトマン氏の写真をリプライした。
アルトマン氏は19日(日)の午後5時までに協議を完了するよう期限を設定したと報じられているが、本稿執筆現在、既に期限を過ぎている。The Vergeによると、同氏が求める取締役辞任後の後任決定が難題になっているという。OpenAIに数十億ドル投資している米Microsoftのサティア・ナデラCEOが話し合いの仲介を行っていると米Bloombergが報じた。
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