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「ガキだよね」取り調べ録画、異例の再生 国賠訴訟で東京地裁 動画あり 

» 2024年01月19日 10時28分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 犯人隠避教唆罪で起訴され、有罪が確定した元弁護士の江口大和氏(37)が、取り調べで黙秘権を侵害されたなどとして国に損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が1月18日、東京地裁(貝阿弥亮裁判長)であり、検事が「ガキだよね、あなたって」などと発言した取り調べの録音・録画映像が法廷で再生された。

photo 東京地裁の入る合同庁舎

 刑事裁判以外で、検察の取り調べの様子が明らかになるのは異例。

 訴状によると、江口氏は2018年10月15日、横浜地検特別刑事部に犯人隠避教唆の疑いで逮捕された。否認し、「黙秘に入る」と説明した後、検事の取り調べが21日間続いた。原告側は「取り調べの名の下に侮辱、罵倒された」としている。

 国側は約2時間20分間の取り調べ映像を証拠提出。18日は江口氏への本人尋問の中で、約13分間の映像を再生した。

 映像には、黙秘する江口氏に検事が「刑事弁護を趣味でしかやれない人」「稚拙な主張」「へたくそなんだよ、やり方が」などと発言する様子が収められていた。

 原告側は「取り調べのリアルな実態を見てもらいたい」として同日、映像をネットで公開した。

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