ChatGPTをはじめとした生成AIを使うことが“当たり前”という風潮の中、自社での活用にあたって「何をどう進めていいか分からない」という企業は少なくないだろう。中には生成AIを使うという手段を目的化してしまったり、よく分からないまま使い始めて成果が出なかったとフェードアウトする本末転倒なケースもある。
では企業はどのように生成AIをビジネスに取り込んでいけばいいのか。本記事では、生成AI活用の第一人者である深津貴之さん(THE GUILD 代表取締役)と、全社を挙げて生成AIの活用を進めるサイバーエージェントの毛利真崇さん(AI事業本部 AIクリエイティブDiv. 統括)が対談したITmedia主催のオンラインイベント「デジタル戦略EXPO 2024 冬」(2月25日まで)の講演の一部をお届けする。
毛利さんは生成AI活用を進める前の心構えとして、生成AIの利用だけを目的化せず、それを使って何を成し遂げたいかを整理することが重要だと話す。
「最終的にそれを使ってどういうことを成し遂げたいか、自社や自分の業務でどういうものが効率化されるとうれしいか、利益につながるかをまとめるのが先かもしれません」(毛利さん)
成し遂げたいことを考えるといっても、そもそもAIでどのようなことができるか分からなければ考えにくい。
生成AIの価値を十二分に発揮する使い方として、まずはFAQの作成から始めるといいと深津さんはアドバイスする。
複雑な社内文書や行政文書をそのまま配布したり、会議で使ったりしても理解されにくい。そこで、補足資料として誰でも分かるように要約したドキュメントとしてFAQを作ると生成AIの効果を実感しやすいという。
FAQを作ろうにも、生成AIが誤った回答を返す「ハルシネ―ション」が不安という人もいるだろう。それを起こさないコツもある。
「FAQを作る場合は、ソースとなるテキストがあります。プロンプトを書くときに『全てのFAQはどこから引用したかを明示してください』のようなプロンプトを入れると、FAQと引用元が対応するようになってハルシネ―ションはほぼ起きません。ハルシネ―ションが発生せず、いいアウトプットが出てきて、チームの練習もできて、割とおいしいとこ取りでお勧めです」(深津さん)
さらに深津さんは、それ以前にまずスタート地点として大事なことがあるという。その大事なこととは何なのか――この続きはぜひ無料アーカイブ配信でチェックしてほしい。
明日から使える!生成AI活用のヒントをチェック
深津さんとサイバーエージェントの毛利さんが、生成AI活用で日本企業が今すべきことから、各種ツールの使い分けまで徹底議論した講演はこちらから無料でご視聴いただけます。
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