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「Xシリーズの哲学を具現化した」──6代目高級コンデジ、富士フイルム「X100VI」の進化したポイント荻窪圭のデジカメレビュープラス(1/4 ページ)

» 2024年02月21日 16時50分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 年に数回開催される富士フイルムのグローバルなイベント……ほぼ新製品発表会なのだけど、それが「X Summit」。毎回異なった都市が舞台となり、時にはそこで作成した映像だったり、生中継だったり、リアルタイムのステージだったりする。

東京ミッドタウンのホールで開催された「X Summit TOKYO 2024」
X Summitで発表された「X100VI」。前モデルの「X100V」と見た目はほぼ変わらない

 2023年は、春の「X Summit BKK(バンコク)」で「X-S20」が、秋の「X Summit STHLM(ストックホルム)」で「GFX100 II」が発表された。

 そして今年最初のX Summitの舞台は東京。六本木にある「東京ミッドタウンホール」で世界中のメディア関係者などを招待してステージで開催したのである。

 グローバルなイベントなので、日本のメディアは全体の5分の1以下。プレゼンテーションもすべて英語である。

X Summitのステージ。左右両側に2つずつスクリーンがあり、一番左は中国語、一番右は日本語バージョンとなっていた

今回の新製品はX100VIなのだった

 そんな今回のX Summitで発表されたのは「Xシリーズの哲学を具現化し、その象徴ともいえる商品です」(富士フイルムの後藤禎一CEO)という「X100VI」。最初にXの名を冠したX100の最新モデルだ。

ハンズオン会場で撮影したX100VI

 APS-Cサイズセンサーを搭載し、23mm(35mm判換算で35mm相当)F2.0の単焦点レンズを搭載したコンパクトカメラ。

 初代X100が2011年発売なので、13年間続いたシリーズ。一貫してAPS-Cサイズセンサーと35mm相当の単焦点レンズを採用している。

 操作系もフィルム時代のマニュアルカメラを彷彿とさせるもので、露出補正・シャッタースピード・ISO感度、絞りすべてに独立したダイヤルを搭載しているのが特徴だ。

レンズには絞り環。右肩には露出補正、シャッタースピード、ISO感度のダイヤルがあり、シャッターボタンはケーブルレリーズ対応だ

 ファインダーは、光学ファインダーと電子ファインダーとエレクトロニックレンジファインダー(光学ファインダーの右下にEVFを重ねたもの)の3種類。レンズの左上にあるレバーで切り替える。

3通りに使えるハイブリッドビューファインダーはX100シリーズの特徴だ

 このあたりがX100シリーズの伝統といっていい。

 そして今回強化されたのが3点。

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