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ホンダ、次世代EV「ゼロ」を国内初公開 市場変化で販売展開は第3の選択肢も

» 2024年03月05日 15時58分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 ホンダは3月4日、次世代電気自動車(EV)「Honda 0(ゼロ)シリーズ」のコンセプト車2車種を国内で初めて報道陣に披露した。セダンタイプの「SALOON」(サルーン)とミニバンの「SPACE-HUB」(スペースハブ)で、5日から10日まで東京・青山のホンダ本社ショールームで一般公開する。

 EV市場は足元で成長ペースが鈍化しているが、報道披露に際して取材に応じた同社の中野弘二・BEV商品企画部部長は、2026年から北米を皮切りに世界展開する「ゼロシリーズの計画に変更はない」とした。ただ、2つのコンセプト車以外の車種の商品企画も進めており、「市場の環境変化に応じて26年に最初に販売する車種は調整する」と述べた。

 ゼロシリーズの最初の量産車種とみられていたサルーンはホンダの次世代EVを象徴する高性能モデルとして開発が進められているが、市場展開では価格を抑えた普及モデルの投入も選択肢となる可能性がある。

 また、シリーズの開発基盤となる独自の車載用基本ソフト(OS)について、中野氏はEV向けの多様なサービス開発などに向けて技術情報の一部を開示し、他社と協業することも検討していく姿勢を示した。

 ゼロシリーズは「薄い、軽い、賢い」をコンセプトに新開発したEV専用プラットフォーム(車台)を採用。300マイル(約482km)以上の航続距離や10〜15分程度での短時間充電、高度な自動運転機能の実現を目指している。1月初めに米国で開かれた家電・IT見本市「CES」でコンセプト車を世界初公開し、全高の低い斬新な車両デザインと広い室内空間などが話題を呼んだ。

photo 新グローバルEV「Honda 0シリーズ」のコンセプトモデルSALOON=4日午後、東京都港区(松井英幸撮影)

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