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こんなマナーあったの? 電話とメールの“ビジネスマナー” 「もしもしNG」「添付ファイルは1〜2MB」(1/2 ページ)

» 2024年03月30日 12時00分 公開
[松浦立樹ITmedia]

 2023年度が間もなく終わり、来週には24年度がやってくる。新社会人になる人たちは期待や不安、さまざまな気持ちを抱えて緊張している人もいるかと思う。その緊張の原因の一つには、ビジネスマナーも入っているのかもしれない。

 ビジネスマナーは、仕事をする上で必要とされるマナーであり、相手を不愉快にさせないように配慮すべき作法とされている。そんなビジネスマナーの中でも「20代社会人が特に苦手意識を持つというのが電話とメールのマナー」と指摘するのが、マナー研修事業を手掛けるトークナビ(東京都渋谷区)だ。

 同社は「上司世代は当たり前のように使っている電話やメールも、SNS育ちのZ世代にとっては不安とストレスを感じる未知の世界。『これくらい常識だろう』という思い込みを捨て、Z世代の常識を知ったうえで、マナーを教える必要がある」と指摘。新社会人向けに、電話とメールで守るべきビジネスマナーをそれぞれ5つ挙げている。

ビジネス電話では「もしもし」NG

 電話のマナーは「かけるとき」と「受けるとき」でそれぞれ5つ挙げている。かける際の5つのマナーとしているのは「利き手と反対の手で受話器を持つ」「第一声は明るく『ソ』の高さで」「『もしもし』NG」「誰でも『お世話になっております』」「受話器でガチャ切りNG」だ。

ビジネス電話のマナーとは?

 同社は「Z世代は固定電話のない家庭で育ち、固定電話を触ったことがない人もいる」と指摘し、まずは電話機の使い方と姿勢を覚えてほしいと説明。「本体と受話器がつながった有線式固定電話の場合、利き手と反対の手で受話器を持ち、利き手ではメモを取るのが基本」としている。

 また「Z世代にとって、電話はつながっている友人との通話が中心。知らない相手にかける緊張からメモに集中し、下を向いたままになりがち」だと続ける。この状態では、喉が圧迫されて声がうまく出せないため、背筋を伸ばし第一声は明るく発することを推奨。「音階で言うと『ソ』の高さで始めるのがおすすめ」としている。

 「もしもし」については、ビジネス電話では使わないNG用語だという。また、電話をする前にSNSで「今から電話してもいい?」と確認することが多いZ世代は、名乗る習慣がないという。「ビジネス電話では、名乗り+『お世話になっております』がマナー」と説明している。

 電話を終える際も、受話器をそのまま置く「ガチャ切り」は印象が悪いとし、本体にあるフックを手で押したあとに受話器を置くことがマナーと述べている。

まずは「会社の電話に出る意識」から

 電話を受ける際のマナーには「会社の電話が鳴ったら出る」「『はい』『はい』言い過ぎに注意」「名前を聞く前に、名乗る」「社内の人の『さん付け』NG」「電話メモはすぐ共有」の5つを挙げている。

 同社は「電話は1人1台が当たり前の環境で育ったZ世代は『会社の電話に出る』意識がない」と指摘。自分のスマホ宛でも、知らない電話番号には出ない人も多いため、まずは「会社の電話に出る」という役割を認識する必要があるとしている。

 その後電話に出た際も「『はい』ばかり繰り返すと、適当に流している印象を与えかねない」とし、相手の話したことを復唱したり、会話したりするよう意識するといいという。他にも「SNSでは互いに名前やニックネームを知った上でやりとりするため、(Z世代には)名前を聞く文化がない」とし、名前を聞く前に名乗った上で、相手の名前を確認することを推奨している。

 また、ビジネスでは社外/社内の人を区別するため、自社の社員の名前を出す際は呼び捨てに、電話で受けた言伝などはすぐに社内で共有するよう、促している。

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