【台北=矢板明夫】台湾東部沖を震源とする4月3日の地震で、台湾各地に生産拠点を持つ半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は4日、工場設備の復旧率が8割を超えたことを明らかにした。最先端品である回路線幅3ナノメートル(ナノは10億分の1)相当の半導体を生産する南部・台南の工場は同日夜までに完全復旧する見通しだと説明した。
TSMCによると、地震で一部の工場施設が損傷を受け、生産ラインの稼働に一定の影響が出ているが、半導体の微細化に欠かせない極端紫外線(EUV)露光装置には全く損傷がなかった。
地震発生直後、社員らは安全手順に従って生産ラインを停止したが、余震が収まった3日午後に生産を再開した。発生から10時間以内で工場設備の復旧率は7割を超えたと説明していた。
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