NHKの稲葉延雄会長は、5月17日に国会で成立した改正放送法を受け、インターネットサービスの必須業務化は2025年度の後半になるという見通しを示した。いわゆる“ネット受信料”は、現在の地上契約(1100円/月)と同水準になる見込みだ。
改正放送法では、NHKのインターネットサービスを従来の放送と同じ必須業務とし、放送と同じ情報内容や同じ価値を提供するものとした。稲葉会長はこれを「まさに歴史的な転換点」として、重く受け止めているという。
ただし、インターネットを通じた番組配信が、すぐに必須業務となるわけではない。稲葉会長は、2025年度の予算・事業計画の策定、受信規約の改定、システムの改修、ネット配信基盤の整備などの準備に一定の期間が必要となるとして「2025年度の後半からのスタートを目指して準備を進めていきたい」という。
なお改正放送法では、公布の日から1年半を超えない範囲で政令で定める日から施行すると定められている。
ネット受信料については、衛星放送番組のサイマル配信や見逃し配信は権利処理の関係ですぐに実施できないため、「基本的には地上契約と同じ水準とする方向で検討している」という。現在の地上契約は月額1100円となっている。
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