「生成AIの進化に賭けて壮大なチャレンジをしていきたい」「いま一度リスクをとってスタートアップに戻る決断をした」──“キャラクター召喚装置”ことAIアシスタントデバイス「Gatebox」を手掛けるGatebox社は8月27日、LINEヤフーグループからの独立を発表した。同社の武地実CEOは冒頭のコメントを公開し、生成AIを活用した事業に注力する方針を示した。
同時にサントリーホールディングスやベンチャーキャピタルのインキュベイトファンド(東京都港区)、個人投資家などからの資金調達も発表。今後は集めた資金を基に「生成AIを活用した次世代AIキャラクターの開発にさらに注力する」という。ただし、独立による株主構成の変化や株式の取得金額、サントリーホールディングスなどからの調達金額については、詳細を明らかにしていない。
Gatebox社は2014年創業。円筒形の装置内に投影される3DキャラクターとコミュニケーションできるGateboxを開発し、2C・2B向けに提供している。17年にLINEヤフー(当時はLINE)の傘下に入り、音声AIアシスタント「CLOVA Assistant」との連携を進めていた。しかしLINEが22年にCLOVA Assistantのサービスを終了。Gateboxとの連携も23年3月に終了した。
一方で同月には、武地CEOがChatGPTのAPIを活用し、Gatebox内のキャラクターとの会話を実現するデモ動画を公開。SNSで注目を浴びた。その後5月には、ChatGPTとの連携機能を開発する資金を集めるとして、クラウドファンディングを実施。漫画「ONE PIECE」作者の尾田栄一郎さんなどが支援したことで話題になっていた。
武地CEOは独立の背景について「今後生成AIがますます進化していく中で、私たちは長年のAIキャラクター開発経験を生かし、生成AIを活用した次世代AIキャラクターの開発にさらに注力するべく、LINEヤフーグループから独立することにした」としている。
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