「リカちゃん」といえば、1967年から子ども達に愛されてきたタカラトミーの着せ替え人形。そのリカちゃんと会話できる「Licca Meets(リカ・ミーツ)」のデモンストレーションを「東京おもちゃショー2024」のタカラトミーブースで実施しています。
リカ・ミーツは「リカちゃんと本当にお話ができたら」という子ども達の夢を叶えるため、最新のデジタル技術を使って作り出した新しいコミュニケーションツール。リカちゃんとお話する、というと「リカちゃん電話」を思い出す人もいるかもしれませんが、あれは「リカちゃんが(一方的に)お話を聞かせてくれる」ものです。ちなみに今でもあります(リカちゃんでんわ)。
リカ・ミーツは、リカちゃんを3D CGのデジタルキャラクターとして再現し、さらに生成AIの技術を使った対話エンジンと音声合成技術を組み合わせています。詳細は教えてもらえませんでしたが、要は生成AIが会話の内容を都度作り出し、声でお客さんに質問したり、回答したりできるわけです。
そしてリカちゃんは目も持っていました。リカちゃんが映る大きなディスプレイの下にはカメラがあり、お客さんのファッションをチェック。とりあえず褒めてくれます。リカちゃんはマルチモーダルなのかもしれません(マルチモーダル:音声や画像など複数の情報を収集して統合処理するAIのこと)。
ひとしきりファッションの話をした後は質問タイム。リカちゃんは何か聞きたいことがないか尋ねてきます。今回は、対話システムがどの程度リカちゃんの情報を把握しているか確認するため「リカちゃんのボーイフレンドについて教えて」と言ってみました。
リカちゃんのボーイフレンドといえば「はるとくん」です。リカちゃんの家の向かいに住んでいる背の高いスポーツマンで、本名は桜井遥斗。ペットのトイプードルの名前は「クッキー」です。
ただし、それは2016年以降のこと。実はそれ以前に「レンくん」(2008年〜)、「かけるくん」(2000年〜)、「イサムくん」(1981年〜)、「マサトくん」(1976年〜)、「わたるくん」(1968年〜)がいました。若干11歳のリカちゃんですが、過去57年間に6人ものボーイフレンドがいたのです。さて、どこまで答えてくれるでしょうか。
しかし、リカちゃんの回答は期待を裏切るものでした。「リカはまだ11歳だからよく分からないの」
これはハルシネーションでしょうか、それとも大人の都合でしょうか(ハルシネーション:AIがもっともらしい嘘をつくこと)。
同席していた説明員のお姉さんもボーイフレンドのことはご存じだったようで「おかしいですね。他の人の時は家族についての質問などに正確に答えていたんですが……」と首を傾げていました。
さて、デモの最後はカメラを使って記念撮影です。リカちゃんも一緒に映ってくれるAR撮影なので、お子さんと一緒にいくと喜ばれると思います。
リカ・ミーツのデモンストレーションは、東京おもちゃショー2024のタカラトミーブースで体験できます。おもちゃショーは前半2日間が商談会のバイヤーズデー、後半2日間を一般参加もできるパブリックデーとしていて、一般公開は8月31日(土)と9月1日(日)となっています。
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