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10万本突破の注目インディーゲーム「都市伝説解体センター」の魅力を推理ゲーム好きのマンガ家が“解体”するサダタローのゆるっとマンガ劇場(1/8 ページ)

» 2025年03月02日 07時14分 公開
[サダタローITmedia]

 2025年も早2カ月が過ぎ、3月に突入しました。2月は名作、大作ゲームの続編が多く登場し、中でも目玉は2月28日発売の「モンスターハンターワイルズ」でしょう。今も日本中のハンターの皆様は狩猟にいそしんでいることと思いますが、そんな中でボクがオススメするゲームは、2月13日に集英社ゲームズより発売された「都市伝説解体センター」です。

「都市伝説解体センター」(PS5、Nintendo Switch、Steam)©Hakababunko / SHUEISHA, SHUEISHA GAMES

 「都市伝説解体センター」は、都市伝説など怪異が関わる事件を専門で解決する専門機関。プレイヤーはその新人調査員・福来あざみとなり、依頼された不可思議な事件を解決していくというミステリーアドベンチャーゲームです。制作規模の小さなインディーゲームですが、プレイした人の評価は高く、発売から10日で販売本数10万本を突破しました。そして実際にプレイしたボクも高評価です。

 その魅力は、ストーリーとキャラクター。都市伝説がらみの様々な事件、そしてそれらの事件の裏に隠された大きな陰謀……クライマックスの衝撃の展開にはきっと驚きを隠せないことでしょう。主人公のあざみをはじめ、ドット調なのに今風なグラフィックで描かれた登場人物たちもみんな個性的かつ魅力的です。

 「過去にそこにいた人や物の痕跡を見る」というあざみの特殊能力を利用した現場やSNSからの情報収集、その情報を元に事件の謎を明らかにするための「特定」「解体」といったゲームシステムも独特かつ個性的です(システムの詳しい内容はマンガにて)。特にSNSは、ネット上のネガティブな書きこみなどがリアルに表現されていて面白いです。

 全体的に親切設計で誰でもクリアできるゲームバランスになっていますが、特定や解体といったシステムは基本的にはセンター長に従うだけなので、自分で推理している感覚は薄いかもしれません。ストーリーも、大きく動く後半に比べ、前半は少し退屈な印象をボクは受けました。

 それでも全体の完成度はかなり高いです。総プレイ時間は十数時間程度ですし、ダウンロード版なら約2000円という価格を考えると相当お得感があります。インタラクティブな推理小説を読む……という感覚で誰でも楽しめる傑作だと思いますので、興味を持った人はぜひ遊んでみてください。狩りに疲れた時の息抜きにも丁度いいと思いますよ。

©Hakababunko / SHUEISHA, SHUEISHA GAMES
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