大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオン前のリボーンステージで7月8日、未来の食として期待される「培養肉」を焼き、においを体験してもらうイベントが開かれた。こうした一般向けイベントは初めてで、瓶に入った牛の培養肉のにおいをかいだ来場者からは「肉っぽい」「甘いにおい」という声が上がった。
生物の細胞からつくる培養肉への理解を深めてもらおうと、島津製作所や伊藤ハム米久ホールディングスなどでつくる産学連携組織「培養肉未来創造コンソーシアム」が開催した。シンガポールや米国など4カ国では培養肉を食べられるが、日本では安全面などを理由に食用として認められていない。コンソーシアムは2031年の販売を目指すという。
現状1cm角の培養肉の製造には数万〜10万円程度のコストがかかる。コンソーシアム代表で大阪大大学院工学研究科の松崎典弥教授は「牛肉は100g4500円がまず目標。ウナギなど高級食材の培養肉が将来、食の選択肢の一つになれば」と話していた。
大阪ヘルスケアパビリオンでは、培養肉が普及した2050年の未来社会の常設展示も行われている。
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