匿名で質問を投稿できるWebサービス「Peing-質問箱-」の公式Xアカウントは8月23日、他社に事業を譲渡してサービスを継続すると発表した。15日に、同サービスを29日をもって終了すると発表していたが、これを撤回した。譲渡先は未公表ながら、公式アカウントが公開したWebページ上では「アカウント情報や投稿内容はそのまま引き継がれ、URLの変更もない」と説明している。
23日には「引き継ぎ先の中の人」と名乗る人物が、Peingの公式Xアカウントに登場。
「終了はあまりにもったいないと感じ、元運営会社に連絡して引き継ぐことになった」と説明した。譲渡先は「大手企業・公的機関を取引先とする、東京の小規模システム開発会社」としているが、社名は現時点では公表していない。
この人物は、サービスの現状について「インフラ費用だけで毎月50万円近い赤字が出ている」と明かし、引き継ぎ後はインフラの最適化や非効率なコードの見直しに着手するとの方針を示した。維持費用の内訳はアプリケーションサーバが月20万円、データベースが40万円などで、保存データは3TBに達しているという。処理負荷の軽減に向けて、データベースの見直しや一部機能の静的化に加え、異なるプログラミング言語を使った部分的な再構築も検討しているとしている。
「Peing-質問箱-」は2017年に個人開発者のせせりさんが公開し、Twitter(現X)上で急速に支持を拡大。翌12月にトレーディングカード・スニーカー特化のフリマアプリ「magi」などを運営するジラフが買収し、21年にはゲームの開発・運営を手掛けるDigital monkeyへ事業譲渡されていた。
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