ソフトバンクグループ(SBG)と米OpenAIによる合弁会社の設立が、当初計画より大幅に遅れていることが分かった。予定では今夏にも設立するはずだったが、体制の準備に想定より時間がかかっているといい、11月頃をめどに進捗状況を公表する見通し。事情を知る関係者が明らかにした。
新会社は、SBGの携帯子会社ソフトバンクの連結子会社となる。
SBGとソフトバンクの広報は「(合弁会社の設立に向けて)準備を進めており、詳細に関しては回答を控える」とそろってコメントした。OpenAIからは現時点でコメントを得られていない。
2025年2月に、SBGとソフトバンクが出資する中間持ち株会社と、OpenAIが折半出資して、「SBOpenAIジャパン」を立ち上げると発表した。6月に開催したソフトバンクの定時株主総会では、宮川潤一社長が「(設立時期は)7月末をターゲットにしている」と発言していた。
新会社は法人向けの最先端AI(人工知能)である「クリスタル・インテリジェンス」の開発・販売を担う予定で、企業ごとにカスタマイズしたAIを提供し、顧客は事業戦略の策定や市場分析、営業支援などに幅広く活用する。
両社は協業関係を急速に深めており、1月に米オラクルとともに、米国内でのAIインフラの整備に5000億ドル規模を投資する「スターゲート計画」を発表。その後、SBGはOpenAIへの300億ドルの追加出資を公表した。もっとも、スターゲート計画を巡っては、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが7月に「取り組みの始動に苦戦し、当面の計画が大幅に縮小されている」と報じている。
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