で、これが面白かったかといわれれば、「やっちゃいけないことが体験できたので、思っていたよりは楽しい。でも、入場料相当の価値はあるだろうか……」というのが記者の素直な感想だ。
記者は取材ということで料金を支払わず、1人での入場だったが、本来は前売り券で2900円、当日券で3400円の入場料がかかる。28歳男性の記者から見て、この価格に見合う展示だったかといわれれば、正直微妙だ。水を差したいわけではないが、記者に限っては同じお金を払って適当な映画を1〜2本見た方が楽しめると思った。
ただ、記者以外の来場者、特に若者は楽しそうに写真を撮影していたし、それなりに盛り上がってもいた。SNS映えと、会話を楽しめる友人とのコミュニケーション込みであれば、妥当な価格感だろうか。ちょっと不謹慎な遊びを楽しむには、少し大人の目線になりすぎていたのかもしれない。
ところで炎上展を巡っては、イベントそのものがSNS上で物議を醸してもいる。一つはキービジュアルだ。キービジュアルは女性がコンビニの冷蔵ケースに寝転んでいる様子を描いたもので、2013年に相次いで話題になった、コンビニ店員や客が冷蔵ケースに寝転び炎上した出来事をモチーフにしたとみられる。
しかしXでは、13年の炎上で寝転んでいた人物は主に男性だったとして「男の仕業だったよね?」「悪印象を女になすりつけるつもりか」といった批判が続出した。中には「話題作りを狙ってあえて炎上させているのでは」など、意図した炎上と見る声もあった。
また、おでんの模型を触れる展示を巡っては、16年当時にコンビニのおでんを触って炎上し、現在は「おでんツンツン男」として講演会などに登壇したり、YouTubeで動画を投稿したりしている男性が不快感を示していると一部週刊誌が報じている。
ITmedia NEWS編集部はこういった“炎上”を巡る、イベントを運営する炎上展製作委員会の受け止めについても取材した。製作委員会の具体的な回答は別記事を参照のこと。
SNSテーマの「炎上展」まさかの炎上? 女性を描いたキービジュアルに批判 「男の悪事を女で表現するな」
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“オペ看の不倫コーデ着回し”で炎上、ファッション誌「CLASSY」謝罪Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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