ローソンとKDDI、エイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)は12月5日、地域住民の買い物や交流、災害時の支援拠点となる新店舗を2026年夏に大阪府池田市に開店すると発表した。ローソンの店舗を核とした街づくり構想「ハッピー・ローソンタウン」の初の展開事例となる。
新店舗は、池田市伏尾台エリアの阪急バス営業所跡地にオープン。通常のコンビニ商品に加え、H2Oグループの阪急デリカ(池田市)の工場から直送するベーカリーやそう菜、野菜などの生鮮食品を取り扱う。あわせて、地域住民が利用できる屋外広場やカフェスペースも設け、交流やイベント開催に活用できる場とする。
災害時には、店舗に設置する太陽光パネルや蓄電池、衛星ブロードバンドサービス「Starlink」などを活用し、地域の支援拠点として機能させる。店内厨房では、水と米だけで調理できる「災害時用おにぎり」を提供可能とする。
生活や通信、インフラ、金融に関する相談を事前予約なしで受けられるオンライン窓口「Pontaよろず相談所」も設置。KDDIの通信とAIを活用したリモート接客基盤を用いて運営し、今後はヘルスケア領域でのサービス拡充も目指すという。
この他、KDDIは池田市およびローソンとの協定に基づき、人流データを活用した観光や子育て支援、オンデマンド交通「mobi」による移動手段の確保にも取り組む。災害時に向けた取り組みとして、被災状況をリアルタイムで把握するためのAIドローンポートや、Starlinkなどの設置も進めていくという。
ローソンの竹増貞信社長は24年9月、KDDI・三菱商事との連携による実験店舗の発表会見で、最終目標が「ハッピー・ローソンタウン」にあると説明。ドローンによる商品配送をはじめ、ローソンが運営する農場「ローソンファーム」や保育園「ハッピーローソン保育園」による地産地消や子育ての促進などを掲げた構想で、2030年をめどに実現を目指すとしていた。
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