米カリフォルニア北部地区連邦地裁は3月26日(現地時間)、米Anthropicが米トランプ政権(のDepartment of War)を提訴した訴訟で、仮差し止め命令の申し立てを認める決定を下した。これは最終的な本案判決ではなく、訴訟が進行する間、政府によるAnthropicへの制裁措置を一時的に停止させるための裁判所命令だ。
リタ・リン判事はこの決定の根拠として、政府側の措置が米国憲法で保障された言論の自由に対する侵害に当たると指摘した。リン判事は命令書の中で、政府の契約条件に対して公の監視の目を向けさせたAnthropicを罰することは「古典的で違法な修正第1条への報復である」と断じた。
また、政府と意見が合わない米企業を、米国の潜在的な敵対者や破壊工作員であると見なす(サプライチェーンリスクと指定したことを指す)ような「オーウェル的」な概念を支持する法律は存在しないと強く批判し、政府の手続きの違法性や不当性を認めた。
この決定を受け、Anthropicは米CNBCなどのメディアに次のような声明を送った。「裁判所が迅速に対応してくれたことに感謝し、Anthropicが本案で勝訴する可能性が高いと同意してくれたことをうれしく思います。この訴訟はAnthropic、顧客、パートナーを守るために必要なものでしたが、私たちの焦点は、すべての米国民が安全で信頼できるAIから恩恵を受けられるよう、政府と生産的に協力し続けることにあります」。
今回の決定はあくまで暫定的な措置であり、事件の最終的な判決が下されるまでにはまだ数カ月かかる可能性がある。また、裁判所は政府側が控訴裁判所に対して今回の命令の緊急停止を申し立てるための猶予を与えるとして、仮差し止め命令の効力発生を7日間遅らせている。そのため、法廷での争いは今後も継続することになりそうだ。
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