ソニーセミコンダクタソリューションズ(以下、ソニー)は5月8日、台湾TSMCと次世代イメージセンサーの開発・製造に関する戦略的提携に向けた、法的拘束力を伴わない基本合意書を締結したと発表した。ソニーが過半数の株式を保有し支配株主となる合弁会社(JV)の設立を検討するとともに、車載やロボティクスなどのフィジカルAI応用分野における新たな機会の開拓も進める方針を示した。
今回の合意に基づき、両社はJV設立に向けた検討を本格化させる。拠点は熊本県合志市に新たに建設されたソニーの工場内に設ける方向で、ソニーが有するイメージセンサー設計の知見と、TSMCのプロセス技術および製造能力を組み合わせることでセンサーの性能向上を図る。
なお、JV設立の実現には法的拘束力のある確定最終契約の締結と一般的なクロージング条件を満たすことが必要となる。JVを通じた将来的な投資については、ソニーによる長崎の既存工場への新規投資とともに、市場の需要に応じて段階的に実施する方向で検討しており、いずれも日本政府からの支援を受けることを前提としている。
ソニーセミコンダクタソリューションズの指田慎二代表取締役社長兼CEOは「本JVは、両社の強みを掛け合わせ、次世代イメージセンサー分野における技術と事業のさらなる進化を目指す重要な取り組みです。ソニーは、本JVを起点に、高付加価値を志向した事業運営を一層強化していきます。創業以来、ソニーが大切にしてきた「ソニースピリット」のもと、これまでにない発想と独自の技術で、新たな市場創出に挑戦していきます。」とコメントした。今回の提携を通じて、車載やロボティクスなどのフィジカルAI分野における新たな機会を開拓し、将来のイノベーションに向けた基盤構築につなげる狙いだ。
イメージセンサーなど成長分野への集中を進める一方で、ソニーグループは既存事業の構造改革も並行して進めている。3月末には、ホームAV事業を中国TCL Electronics Holdingsとの合弁新会社「BRAVIA株式会社」に承継する確定契約を締結したと発表している。新会社への出資比率はTCLが51%、ソニーが49%となる予定で、ソニーグループは事実上テレビの自社製造から撤退することになる。
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