「サナエトークン」巡る首相秘書陳述全文 「一度も説明受けず」(1/2 ページ)
高市早苗首相(自民党総裁)の陣営による党総裁選などでの中傷動画作成疑惑や名前を冠した暗号資産「サナエトークン」を巡り、首相は7月22日、週刊誌などが関与を伝えていた秘書の陳述書を衆院予算委員会に提出した。
秘書は、陳述書で関与を全否定した。週刊誌で報じられた、動画作成への関与を主張する実業家側に依頼や謝意を伝えたとされるメールやショートメッセージのやり取りについては、「私の側に記録はないとしか申し上げられないのが正直なところだ」と訴えた。サナエトークンについても、「当方は、暗号資産として発行するという説明を受けたことは一度もありません」と強調した。
産経新聞が入手した陳述書の全文は以下の通り。
昨年の自民党総裁選及び本年の衆院選の際に投稿されたとされる動画をめぐる問題や、「サナエトークン」という暗号資産をめぐる問題に関し、私の関与の有無が国会で議論となっております。以下、これらの問題に関する私の認識について御説明いたします。
初めに、動画投稿について御説明いたします。
まず、私を含め、高市事務所及び高市陣営においては、昨年の総裁選及び本年の衆院選に関し、他の候補者を誹謗中傷するような動画を作成・発信するようなことは行っておりませんし、そうしたことを第三者に依頼したこともありません。私が第三者に依頼して作成させたとされる動画が報道で取り沙汰されていますが、私はそのような動画を一度も見たことがありませんし、そのようなものが存在するかどうかも承知していないということは申し上げたいと思います。
昨年秋の総裁選のころ、私が信頼する学者の方から、SNS関係に精通されており、いろいろな政治家をネット上で勝手連的に応援しているという方々を紹介したいというお話をいただいたことがあります。信頼できる方からのご厚意からの紹介であること、事務所のネット戦略に参考になることがあるかもしれないと思ったこと、また、勝手連的な応援をされているのであれば、批判の対象にされるよりは、応援をしていただく政治家の一人に高市早苗を加えていただいた方がよいとの思いもあったことなどから、総裁選前の大変忙しい時期ではありましたが、短時間のオンラインミーティングを持ちました。やり取りの詳細は記憶していませんが、総裁選前の時期でもありましたし、有名政治家のSNS戦略に関わられたご経験があることもお伺いしていましたので、そのようなご経験も伺いながら、総裁選の情勢についての意見交換をしたのだろうとは思います。
しかし、結果的に、このオンラインミーティングでは特に参考になるようなお話を聞くことはできませんでした。もちろん、私の側から、他の総裁選候補を誹謗・中傷するような動画を作成したり、発信することをお願いしたようなこともありません。後日、ご紹介いただいた方には、「何か具体的にお願いすることはなかった」という趣旨をお伝えした記憶があります。高市早苗の広報戦略については、SNSでの発信などに関して、この方とは全く関係のない企業3社と契約を結んでおり、契約に基づく支払いについては政治資金収支報告書にも記載をしています。
総裁選や衆議院選挙の期間中には、高市早苗の政治信条や政治姿勢に共鳴していただいている多くの方々がネット上で高市早苗を応援する動画を投稿するなどして、勝手連的な応援をしてくださいます。そうした活動を行っている方の中には、高市事務所と一切接点のない方もいらっしゃいますし、中には、応援していることを御連絡いただく方もいらっしゃいますが、正直申し上げて、そうした活動の一つ一つや、事務所にアプローチをいただく方一人一人について、記憶できているわけではありませんし、ましてやその活動内容を把握しているわけでもありません。選挙期間中は、全国各地の高市早苗を応援する会や支援いただける方などとの電話やメール、メッセージの膨大なやり取りを休まず行っておりますし、マスコミの方からの連絡も引っ切り無しに頂きます。普段からお付き合いのある方であればともかく、そうした期間中に接点を持った大多数の方については、たとえ直接お会いしている方であっても、顔とお名前のはっきりとした記憶がなく、直接お会いしたことのない方については、私としては「面識はない」としか申し上げようがないのが実情です。
その後の取材や報道を通じ、この時のオンライン会議の相手が「松井氏」であったのだろうと徐々に思い当たるようにはなりましたが、以上に申し上げたとおり、私としては、顔とお名前についてはっきりとした記憶のない方々の一人であり、お会いしたこともない方ですので、高市早苗代議士から繰り返し確認された時も、私からは「面識のない方である」旨を報告しております。
この方に対して、衆議院選挙期間中に、誹謗中傷動画の作成を依頼したり、作成への謝意を伝えるようなメールやショートメッセージを送ったとの御指摘も受けております。
先にご説明したとおり、特に選挙期間中は毎日大量のやり取りをするので、その一つ一つを覚えている訳ではありませんが、考えられる限りの確認を行った結果、私の側には、そのような記録は見つかりませんし、記憶もありません。それを証明するよう求められることもあるのですが、私としては、そうした記録はないとしか申し上げられないのが正直なところです。
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