東京三菱銀、手のひら静脈認証キャッシュカードを発行
東京三菱銀行は、利用時の本人確認に手のひら静脈を利用することで安全性を高めたキャッシュカード「スーパーICカード 東京三菱-VISA」を10月12日から発行する。クレジットカード一体型で、電子マネー「Edy」機能付きだ。
カードに搭載したICチップに、ユーザーの静脈パターンを記録。窓口やATMに装備した専用センサーに手のひらをかざすことで本人確認する。手のひら認証以外の使用法は従来と同じで、暗証番号の入力も必要となる。
手のひら静脈は一人一人パターンが異なる上、血流があるかどうか検知して認証するため、本人以外の利用を防げるとしている。
「手のひら静脈の認識率は99.9%。本人をはじいてしまうことはまれにあるが、他人を本人として認識したことは、これまでの実験では一度もない」と同行は胸を張る。暗証番号による認証を残したのは「暗証番号システムに慣れているユーザーの安心感を高めるため」(同行)。
認証情報はICチップにだけ保存する。磁気ストライプ部にも同行にも保存しないことで、機器を使った口座情報の不正読み取り(スキミング)や内部からのデータ流出を防ぐ仕組みだ。
認証機能は富士通などと共同開発した。搭載したICチップは接触・非接触両対応型。
まずは年会費1万500円の「ゴールドプレミアムカード」を発行し、順次「ゴールドカード」(年会費未定)、「一般カード」(同)の発行も始める。身体情報登録済みのゴールドプレミアムカードが不正利用された場合は、被害額が1億円まで全額保障される。
スタート当初は同行の有人店舗全店舗に対応ATMを設置。今年中には無人店舗にも設置する予定だ。
指紋でも虹彩でもなく、手のひらを採用した理由
同社は、暗証番号に代わる安全性の高い認証方法として生体認証(バイオメトリックス)に着目してきた。指紋、虹彩など複数の候補をピックアップし、アンケートとデモ機による調査を行った結果、手のひら静脈認証方式が最も支持されたという。
「虹彩は認識率が高いが、カメラを目の位置に合わせたりのぞき込んだりするのが面倒。指紋は犯罪捜査に使われるため悪いイメージが付きまとう。手のひらなら、簡単な動作で利用でき、機器に触れなくても認識可能で清潔な上、認識率も高い」(同行)。
静脈パターンの登録は、窓口のセンサーに手のひらをかざすだけ。「窓口の行員との会話時間を含めても5分前後でできる」(同行)。
また、FeliCa対応携帯電話をキャッシュ/クレジット/ローンカードとして利用できるシステムも開発中。来年秋ころの本格スタートを目指してモニターテストを行っている。
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