Google、Snapdragon 810搭載の開発者向け「Project Tango」スマートフォンを年内発売へ
Android端末にリアルタイムの3Dマッピング技術を持たせるプロジェクト「Project Tango」の開発者向けスマートフォンが第3四半期に発売される。プロセッサはQualcommのSnapdragon 810を搭載する。
米Googleは5月29日(現地時間)、年次開発者会議「Google I/O 2015」の「Project Tango」のセッションで、第3四半期(7〜9月)中に同プロジェクトの開発者向けスマートフォンを発売すると発表した。
Project Tangoは、昨年のGoogle I/Oで発表された、モバイル端末に人間と同じような空間・運動把握能力を持たせる取り組み。特別なカメラやセンサー、アプリを搭載した端末を使い、端末の周囲をリアルタイムで3Dマッピングできるようにする。
具体的な用途としては、拡張現実(AR)ゲームやインドアマップが考えられる。例えばインドアマップであれば、あらかじめ用意した地図(Googleマップなど)がなくても、Project Tango対応端末があれば、リアルタイムで自分の位置を把握できる。
開発者向けスマートフォンには、米QualcommのSnapdragon 810を搭載する。Qualcommは、このプロセッサはProject Tangoでの複雑な3Dマッピングの処理に最適だとしている。
同プロジェクト用端末としては、現在は韓国LG Electronics製の開発者向けタブレットが販売されている。
このタブレットはこれまで、購入するにはGoogleの承認が必要だったが、同日に米国のGoogle Storeで発売された(日本からは購入できない)。価格はこれまでの約半額の512ドルから。
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