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木工作品のCADデータから“作り方”生成する「日曜大工コンパイラ」:Innovative Tech
プログラミングのコンパイラのように、ソースコードとしてCAD図面を入れると、低級言語で作業の指示を出してくれる。
Innovative Tech:
このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
米ワシントン大学と中国の清華大学の研究チームが2019年10月に発表した「Carpentry Compiler」は、木工作品の設計図から製作プロセスを生成する日曜大工サポートシステムだ。
Carpentry CompilerはCADなどで作成した木工作品の設計図に、ユーザーが利用できる材料と工具を入力し、どの木材をどれだけ使い、どこをどの順番で切るかの作り方に変換(コンパイル)する。
ここでいう工具とは、ドリル、ジグソー、テーブルソー、バンドソーなど、木材をカットしたり穴を開けたりする機械のことだ。材料は今すぐ使える木材の種類と大きさを指す。
システムは、さまざまなコスト(製作時間、作品の精度、費用)を優先した製作プロセスプランを提案し、ユーザーは最短時間で作りたい、完成度を高めたい、材料コストを削減したいなどの好きなプランを選択できる。
製作プロセスにはどの工具を使用してどの順番でどの部分をカットするかが示されるため、初心者でも分かりやすく読み取れるだろう。
本システムは、プログラミングで使われるコンパイラからインスピレーションを受けており、設計図側と製作プロセス側の異なる2つのプログラミング言語で構成され、双方向に作用し、互いを最適化する。
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