利用しているヤツもいるらしい「リポート代行サービス」:大学生のデジタル事情(4)
大学ではスーツを着た就活生が「卒論間に合わねー」と悲鳴を上げている光景も珍しくないが、そういった学生を相手にするサービスがあるらしい。ぼくと契約して宿題をやってよ。
学生向けのリポート代行サービスは1文字あたり5円から?
学校の宿題を忘れて友だちに写させてもらうのは昔からよくあること。最近では大学生のカンニングなどがSNSで発覚して問題になったりする。そんな折、学生向けにリポートや卒業論文を代行している業者がキャンパスで話題になっていた。
学生向けの代行サービスをしている業者は、インターネットで調べれば簡単に見つかる。サービスを提供しているのは個人から企業まで幅広く、結婚式のスピーチやビジネス文書の代筆と平行しているところもある。筆者が調べた範囲では、リポートや卒論の代行は1文字あたり5~10円で請け負われていた。
海外に目を向けると、多分に漏れず学生向けの代筆サービスが存在した。業界トップをうたうある企業では、文書のタイプやページ数、作成にかかる時間ごとに料金を計算している。試しにメニューから「期末リポートを3枚、期日は7日後まで」と選択すると、62.97ドル(日本円で約5000円)で発注プランができた。また、最短コースには作成に3時間というものまであった。
とはいえ、ウワサは知っていても本当にそういったサービスを利用したという話は聞かない。確かに卒論にしてみても、就職活動の長期化が響いて間に合わないと悲鳴を上げる学生は少なくないが、実際に見かけるのは、研究室に5~6人で集まって協力しながら卒論を進めるといった光景だ。
丸山洋平(ぜせ)
関西の私大に通う大学院生。26歳。総合大学のなかで、情報系の研究科に籍をおきデータベース関連を学ぶ。研究とバイト以外はネットの毎日。趣味は作曲とプログラミングで、たまにPHPで画像ファイルを収集したりする。コーヒーと犬をこよなく愛する。
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