Core 2 Duo×15.6型ワイド液晶×GeForce×Office 2007で10万円切り――「K50IN」を試す:“安い”と“使える”は両立するか?(3/3 ページ)
NetbookやCULVノートの影響で、昨今はノートPC全体の低価格化が著しい。10万円を切るASUSの「K50IN」も、メインマシンとして十分な性能と機能、低価格を兼ね備えている。
発熱の処理、静音性も優秀
ASUSが「熱くなりにくいボディ」とアピールするように、放熱の処理も申し分ない。室温27度の環境で、PCMark05を実行後、続いて3DMark06を実行し、終了直前に放射温度計でボディ各部の温度を計測してみたが、底面部の右奥のみ少し熱くなるものの、パームレストは左右とも31度以下、キーボードも33度以下と、表面に伝わる不快な熱はほとんどなかった。据え置き用ノートPCとしては実に優秀といえる。
静音性も高いレベルにある。かなり静かな環境でない限り、動作音はほとんど分からないだろう。暗騒音32デシベル、室温27度の環境でボディの正面から5センチと近い距離に騒音計を置いて測定したところ、ファンの排気口が背面にあることもあってアイドル時で34〜35デシベルと静粛だった。
体感的にも意識すればファンの音が聞こえるという程度で、耳をすますと、チリチリと小さく鳴るHDDのアクセス音のほうが気になるほどだ。システムへの負荷が高くなると少しずつファンの回転が速くなり、風切り音が大きくなるが、変化の度合いは緩やかで、耳障りな印象はまったくない。
リーズナブルな実用PCとしてオススメ
冒頭で述べたように、K50INの価格は9万9800円と10万円を切る。単純に価格だけを見ると、もっと安い据え置き用ノートPCは多数あるが、K50INの仕様が低価格な割にかなり充実しているのはこれまで見てきた通りだ。
標準のメインメモリ容量が2Gバイトであるのは個人的に少し物足りなさも感じるが、ベンチマークテストで基本性能の高さは実証されているし、静音性や発熱処理の優秀さ、また液晶ディスプレイの視認性のよさ、ステレオスピーカーとSRS Premium Soundによる臨場感あるサウンドなど、エンターテインメントへの高い適性も大きな魅力といえる。
さらに、OSにWindows 7への優待アップグレード権があるWindows Vista Home Premium(SP1)を搭載し、単体で買うと高額なオフィススイートのMicrosoft Office Personal 2007も備えていることまで考えると、この価格にはかなりの買い得感がある。
ビジネスからホビーまで、実用的に使える低価格な据え置き用ノートPCを探しているなら、強くおすすめしたい1台だ。
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