ムーリー・エデン氏、「Sandy Bridge」のスペックを“ほんのちょっとだけ”話す:ムーリーさん、なんか見えてますよ(2/2 ページ)
米Intelのムーリー・エデン氏が来日。COMPUTEX TAIPEI 2010の「PCクライアント・セッション」で触れなかった次世代CPUのスペックに言及した。
Atom Z600番台を搭載したタブレットにスマートフォン“サイズ”デバイスがライブデモを実施
エデン氏の講演では、Netbook、小型携帯端末、そして、タブレットデバイスと採用機器の範囲を広げるAtomプラットフォームについても取り上げているが、そこで紹介されたAtom Z600番台を採用したサンプルが会場に設けられたShowcaseで展示され、ライブデモを行っていた。

Netbook、スマートフォンなどの携帯小型機器、そして、薄型のタブレットデバイスなど採用する機器が広がるAtomでは、ユーザーの要求に応える新しいプラットフォームを開発中だ。その1つ、デュアルコアAtomは2010年に採用製品が登場する予定で(写真=左)、薄型のタブレットデバイスや超薄型ノートPCを想定したAtomプラットフォーム「Oak Trail」では、HDMIインタフェースと1080p動画対応のハードウェア再生支援がサポートされる(写真=右)展示されていたタブレットデバイスは、7型ディスプレイを搭載して、本体のインタフェースとしてMicro SDカードリーダーとUSB 2.0を設けている。説明によると、IEEE 802.11 a/b/g/nに対応するが、3Gデータ通信はサポートしないという。また、本体サイズとバッテリー駆動時間は「明らかにできない」とのことだった。
Atom Z600番台を組み込んだ開発キットでは、3Dグラフィックスのパフォーマンスデモと、HD動画の再生デモが行われている。HD動画のデモでは、1920×1080ドット、30fpsのH.264ファイルをスムーズに再生していた。スマートフォンが搭載しているバッテリー容量(1500〜1800ミリアンペアアワー程度)で5時間程度の連続再生が可能としている。また、3Dグラフィックスの描画性能を紹介するデモマシンでは、3DMarkMobile ES 2.0が動作していた。
Atom Z600番台を搭載するスマートフォンサイズのリファレンスデザインは、Androidベースで動作し、Open GLで描画される3Dグラフィックスがタッチパネルをスライドする指の動きに追従してスムーズに動いていた。このサンプルで想定しているバッテリー駆動時間は約10時間とのことだ。

7型液晶ディスプレイを搭載したタブレットデバイス。OSはMoblinが導入されている(写真=左)。本体にはUSB 2.0、Micro SDカードリーダー、ヘッドフォン端子を備えるほか、ドッキングステーションには有線LANのコネクタを用意する計画もあるという(写真=右)
Atom Z600番台の開発用キットで1920×1080ドット、30fpsのH.264動画を再生する(写真=左)。インテルのスタッフによると、システム基板に並ぶ3つのチップは、下からAtom Z600番台、チップセット、システムメモリとのことだ(写真=右)
3Dグラフィックスの性能をアピールするライブデモでは、Open GL 2.0の処理性能を評価する「3DMarkMoble ES 2.0」が動作していた(写真=左)。Androidベースで動作するスマートフォンサイズのリファレンスデザイン端末では、サンプルレベルのデバイスでバッテリー駆動時間は「約10時間」を目指しているとのことだ(写真=右)Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
インテルのセッションで姿を見せた「Intel 6シリーズ」マザー
インテルは基調講演とPCクライアントセッションで「Sandy Bridge」「デュアルコアAtom」「Oak Trail」をアピール。次世代マザーも“さりげなく”登場した。
「Gulftown」のウェハは「アップで撮るな」とガードされる
まもなく登場とうわさの6コアCPU「Gulftown」は、CeBIT 2010会場のそちこちでライブデモを展開中。Intelのプレスカンファレンスでは何が明らかになる?
“3D 化”がより高いCPUパワーを必要とする――Intel基調講演
Intelのポール・オッテリーニ社長兼CEOがCESの基調講演に登場。映像コンテンツの3D化によるCPUパワーの必要性を説き、Atomの新ソリューションなどを紹介した。
Intel Ultra Mobility Eventで「MooresTown」をプチプチした
これまでも「チラリ」と見せてもらえていた動くMooresTwon。なんと、さわり放題のサンプルがTAIPEIに登場した。これは、プチプチするしかないでしょう。
インテルの社長が6コア搭載「Core i7-980X」で自作する
インテルが、“Gulftown”こと「Core i7-980X エクストリーム・エディション」を正式に発表。その説明会で最も注目されたのが吉田社長の自作PCだ。
インテル、国内で32ナノCore iシリーズをアピール
新世代のCore iシリーズを国内関係者にアピールする「インテル・フォーラム2010」が行われ、同社の吉田社長が「技術の変革が必要な理由」を説明した。